強制起訴の第一審で無罪判決を受けた小沢は、直後の演説で「民主党は原点に戻れ」と批判した。
　小沢の言う「原点」とは、政権交代時の「ばららきマニフェスト」であり、それを履行しろというのだ。
　このマニフェストは、政権経験のない当時の民主党が、情報不足のまま、自公政権の予算はムダが多く、これを精査すれば、２０兆円くらいのカネが浮くから、「コンクリ－トから人へ」の思想で国民の福祉に回せると誤解して、創った幻のマニフェストであったのだ。
　このことは、政権についてから「事業仕分け」をやってみた結果、２兆円くらいしか出ないことが分かり、その上、EUの金融危機、超円高、東日本大震災と福島第一原発事故などにより、マニフェストの履行は全く不可能となったのだ。それを知っている小沢が、「原点に戻れ」といのは言いがかりもいいところだ。
　間違った民主党政権交代時のマニフェストではなく、借金１０００兆円を抱えた財政再建と社会保障の維持こそが政治家として真のの原点であろう。
　村上新八

　北朝鮮が何か分からぬがえらくヒステリックになっている。
　韓国の李明博大統領を「ねずみ」と呼んで、大統領の似顔絵を標的に射撃をしたり、大統領に似せた藁人形を刃物で切りつけたり、斧で打ったり、気が狂ったような暴れ方をしているテレビが放映されていた。
　北朝鮮政府は、「延坪島攻撃に劣らない特別行動を行う」と息巻いている。
　一体何があったのか、何を怒っているのか、怒っているふりをしているのか、さっぱり分からない。
　北朝鮮が、金正恩の指導者就任の祝砲として打ち上げたミサイル打ち上げに失敗したのについで、原爆実験をやろうとしているという報道はあるが、「特別行動」と言っているのは、それとは違うようである。
　米国から食料２５万トンの援助を断られ、国民の不満をかわすために、ガス抜きのパフォ－マンスをやっているのだとの解説もあるが、どうも益々まともさから遠さかっていっているようである。栄養不良性痴呆症候群なのか。
　村上新八
　

　問題が起こると、制度が悪いと、制度を弄くるが、抜け穴を開けておくから、いつまでも問題が残ってしまう、この繰り返しが多いことも事実である。
　しかし、今回の裁判で、小沢が無罪になったことは、判決でも「秘書任せだとして、議員が政治資金報告書をチェックしないのは芳しくない」と述べられているように、明らかに法に抜け穴があるということである。
　「芳しくない」などとは甘い表現で、「絶対に良くない」と言うべきである。
　「自分は見ていない。秘書任せで、自分は天下国家のことしか考えていない」と小沢は述べたが、こんなことで、議員が責任逃れができるのでは、政治資金規正法は意味がなくなるからである。
　その意味では、この無罪判決は、法解釈上もおかしいが、まずは早急に法を改正すべきである。
　村上新八

　２６日検察審査会から強制起訴された小沢の政治資金規正法違反の裁判は小沢無罪という判決が下された。
　当の虚偽報告書が、秘書から小沢に報告され、これを了承したことは認めたが、犯意や共謀までの証拠はないから無罪ということなのだ。
　しかし、こういう虚偽の報告書にしますという報告を受けて、それでよかろうと言ったであろうことまで認めていて、無罪というのはおかしい。
　そんな虚偽報告ではだめだ。書き直せと一言言えば、虚偽報告はしなくて済んだはずだからである。
　その意味では、犯情は軽くても有罪にすべきである。今後の政治資金規正法に対するコンプライアンス強化のためにも有罪にすべき事案であると思う。
　筆者が、検察役の指定弁護士であれば、控訴に待ちこむ。
　村上新八

　もう引退したほうがよい、老害グル－プの「たちあがれ日本」が自主憲法草案なるものを発表した。
　そのなかで、「天皇を日本国の元首とする」「天皇の皇位は男系男子を堅持する」と明記するとしている。
　天皇は「日本統合の象徴」として７０年近くやってきているし、天皇ご自身もそのほうが居心地良く、感じておられるはずである。それで、国内的にも国際的にも何も不都合はなく、やってきているのだから、わざわざ、元首など持ち出す必要は全くなく、そんなことは天皇も「迷惑至極」に感じられるであろう。
　こんな時代錯誤のことしか考えられない老とくどもは、一日も早く政界から引退したほうがよい。
　村上新八

　橋下が、大飯原発の再稼動の条件として、八つの提言を引っさげて首相官邸に乗り込んだ。
　藤村官房長官は、これを「将来の課題」だと取り合わなかった。
　橋下の提言は、それ自体としては間違いではないが、非現実的だ。時期も規模も分からない天災相手の問題だから、どんなに智恵を絞った答えをもってきても、いくらでもケチを付けられのだ。
　その提案の一つに「１００キロ圏の府県との安全協定締結」というのがあるが、どうすれば安全と言えるかをつきとめれば、結局は、原発を止めて全部廃炉にするしかないし、それでも不十分で、現在の原発を止めるだけでは、何十年、何百年の間、天災が襲ってきた場合の危険は残るのである。絶対安全になんか゜在り得ないのである。
　リスクとメリットのバランスと言って、リスクの大きさそのものが分からないから、計算の仕様がないのである。
　そんな話が、まとまる道理はないのだ。
　村上新八

　野党多数の参院での２大臣の問責決議可決で審議前面拒否を行い、解散、総選挙に追い込もうとの作戦に出た自民党だが、この作戦は失敗に終った。
　野田首相に２大臣の更迭を拒否されたからというよりも、こんな陳腐作戦では、解散、総選挙を勝ち取ることはできないし、他の野党がこれに乗らず、政策に大きな相違がないなかで、審議を拒否することは、「待った」を掛けたことになり、一体何をやっているのかと、却って国民の不信を招くことになりかねないと気がついたからであろう。
　自民党執行部のお粗末の一幕であった。
　と言って、民主党が勝ったわけではさらさらない。民主党内での抵抗勢力、小沢一派は、２６日の小沢判決で、無罪にでもなれば、一気に野田内閣に攻勢を掛けてくるであろう。
　内憂外患、野田の政治生命を賭けた戦いのゴングが鳴ったのである。
　村上新八

小沢一郎が消費税増税反対を唱えているが、それに代わる財源は、いままでは原則非課税扱いになっていた宗教団体に対して課税すれば、年４兆円の増収になるということだ、と週刊誌が報じている。
　宗教法人が非課税扱いになっているのは、人間生活の精神面の安らぎに寄与する非営利活動であるから、ということなのであろう。
　しかし、「坊主丸儲け」とか、ものを貰うことが多い三大稼業として「宝塚、坊主に相撲取り」と言われたり、デパ－ト外商の最大の顧客は「お寺さん」と言われるるように、実態は金回りの良い稼業でやってきたことは事実である。
　戒名一つ付けるのに、ランク別に多額の戒名料を取ったり、郊外の墓地にしても、１坪足らずで１００万円もの永代賃料を取るなど悪徳不動産並みのことをやっているのである。
　これに課税するのは一つの改革であると思う。が、今は葬式も簡素になってきているし、実態はどうであろうか。「事業仕分け」のように空手形にならないとも限らないのである。
　村上新八

　ミャンマ－で民主化が始まったという認識で、来日しているミャンマ－のティンセン首相に対して、野田首相は早々と、支払いが延滞している日本の債権３０００億円を棒引きにするとか、借款を開始するとか、極めて好意的な約束をしている。
　しかし、最近のミャンマ－民主化は、強硬な軍事政権によって立ち遅れていたミャンマ－の経済を立て直すための偽装民主化の可能性があるよいに思われる。
　補欠選挙で圧勝したアウンサンス－チ－率いる国民民主同盟(NLD)の当選議員が、議員としての宣誓書の「憲法を遵守する」という言葉はNLDの思想に反するため、これを「尊重する」ら変えるように要請して拒否されたために、議会に入れていないのだ。
　議席の２５％が軍人の指定席になっており、軍人議員の賛成がなければ改憲も出来ないような非民主的憲法を遵守するわけにはゆかないと思うのも当然である。
　こうして、NLD議員が棚晒しになっているということは、ミャンマ－民主化が偽装ではないとは言い切れないのである。
　村上新八

　「茶のしずく」石鹸という高級石鹸を使った女性が多数、深刻な小麦アレルギ－症状を発症して、その石鹸メ－カーに対して集団訴訟を起したという。石鹸の泡立ちをよくするために入れた小麦の粉末が原因であると見られている。
　小麦に限らず食物アレルギ－というものがあり、ひどい場合は、呼吸困難に陥るアナフラキシ－症状起こし,死に至ることも少なくないということは良く知られている。
　しかし、今度の茶のしずく石鹸事件は、この石鹸を使う前までは小麦アレルギ－はなかったのに、この石鹸を使ったために発症したものだという。小麦は多くの食品に使われているが、何故、石鹸の場合にアレルギ－になったのか、それ点を解明して、小麦使用の禁忌を明確にしないと消費者は安心できない。何が危険なのかが分からないからである。
　専門機関による早期の解明と注意点の明示を望みたい。
　村上新八