このところ円安は進み、株価は上がっている。結構なことではあるが、一寸早とちりみたいな感じもする。
　デフレが２０年も続いて、景気の回復を待ちくたびれていたのだから、わ－っと沸き立つ心理が分からないではないが、財政出動、金融緩和は出来るが、三番目の矢「成長戦略」はそう簡単にはゆかない。
　うまい成長戦略によって、新技術開発、新規起業、雇用増、所得増、消費拡大とつながらなければ、今の株高はおっちょこちょいの早とちりの線香花火、残るのは円高による物価高、生活の一層の困窮、再びかぶの下落だけに終わるのである。
　そうならない、という保障は何もないのである。
　借金は増えるだけ、少子は変わらず、高齢化は増える一方、年金も医療保険ももたなくなる可能性だけは確実なのだ。
　気を引き締めてかからないともとんでもないことになりかねない。
　村上新八

　　このところ円安は進み、株価は上がっている。結構なことではあるが、一寸はやとちりみたいな感じもする。
　デフレむが２０年の続いて、景気の回復を待ちくたびれていたのだから、わ－っと沸き立つ心理が分からないではないが、財政出動、金融緩和は出来るが、三番目の矢「成長戦略」はそう簡単にはゆかない。
　うまい成長戦略による、新規起業、雇用増、所得増、消費拡大がなければ、今の株高はおっちょこちょいの早とちりの線香花火、残るのは円高による物価高、生活の一層の困窮、再びかぶの下落だけに終わるのである。
　そうならない、という保障は何もないのである。

　米軍と韓国軍は、高齢の軍事演習を行っているが、これに刺激されたのか北朝鮮の動きがおかしい。
　金正恩は、南北の軍事通信回線を切断して、一切のコミニケ－ションを遮断したり、２９日未明という異例な時刻に、ロケット部隊の作戦会議を開き、米軍を必要なときに攻撃するための射撃待機に入るように指示したという。
　こんな作戦指示は、秘密裏に行うのが通例で、公開の作戦指示は、こけおどしだと見る識者もいる。
　これに対しアメリカは、ステレス爆撃機を本土から飛ばして、一往復で、演習地で爆弾投下をさせ、帰国させるなど軍事力を見せ付けている。
　それはともかく、北朝鮮がどう示威行為をしようとも、アメリカが譲歩することなど在り得ないことが分かっていながら、何故このようなバカな真似をするのか、全く理解に苦しむところである。
　村上新八

・第４の疑問は、皇室の宗教的権威と政治的権威との均衡という点である。
　政治学者の佐々木毅が「天下停滞が目に余ると、強いリ－ダ－－への渇望が生まれる」と指摘したという。これはありうることである。
　現在の日本もそういう状態にあるが、「だからこそ、象徴天皇制の下で宗教的権威と政治的権力の均衡をはかるべきです」と彼は主張するのだ。
　今の天皇の宗教的権威とは何か、さっぱり分からない。神道はあるが、それは皇室とは無関係、皇室で行う儀礼の数々もそれは皇室内での法事みたいなことで、宗教的権威などは全くない。国民とは無関係だ。
　さらに、皇室は政治には中立だから政治権力との均衡など、何を寝ぼけたことを言っているのかとしか思えない。
　村上新八

第三の疑問は、極東の不安定さと皇室の危機を関連つけようとしている点である。
　彼は言う、「皇太子ご一家に象徴される皇室の苦悩が、先を見通せない私たちの不安に重なります。東日本大震災や原発事故、朝鮮半島、東シナ海情勢など、どうも平和な時代が危うくなっている。そんな時代の雰囲気が天皇家の危機と根っこでつなかっている気がします」と。
　天皇家の危機といえるかどうかは別としても、それと、天災や極東情勢とが関連があるという論理は全く噴飯ものである。
　彼はそう考える理由として、歴史的に見て「平和な時代には、天皇の宗教的権威と現実の政治的権力との均衡がとれてきた。江戸の２５０年しかし、戦後の６８年間もそうです」と言う。
　江戸時代は鎖国と幕府の統制の巧みさで、黒船来航まで平和が保たれてきたもので、その間皇室はお飾りに過ぎなかったのだ。
　また、天皇の宗教的権威というのも、戦前はともかく、戦後の６８年間は皆無であったと思う。

疑問の第二は、氏の次の記述である。
　「皇室への国民の視線が冷たく、非寛容になるのに歩調を合わせ、社会も冷たく、非寛容になったようです」
　これは、全くのこじつけであると思う。
　２０１１年３月１１日の東日本大震災後、天皇、皇后両陛下は、病いと老いの身をおして、被災者の慰問のため、何度も被災地を訪問され、これに対しても国民は深い感謝の念を持っているのである。
　陛下が心臓のバイパス手術をされた際も、全国民が、心から手術の成功とご平癒を祈念したのだ。
　このよう事実からして、皇太子ご夫妻、特に雅子妃に対する懸念はあっても、国民が皇室に対して非寛容になったなどとは、到底考えられないのである。

疑問の第一点は、皇太子ご一家に対する国民目線だ。
　山折氏は「平成なってからの皇室批判や皇太子さまの『人格否定発言』への反応をみると」「国民もメディアも皇室にかなずしも温かいまなざしを向けていない。こちらの方が深刻です」という。
　皇太子が雅子妃殿下について、「人格否定」的な危惧を持つ、と発言されたのは０４年だが、これは宮内庁に対してのもので、これについては、国民はむしろ同情的な感覚で反応したと思う。皇太子の切羽つまった気持ちが分かるからだ。
　また、皇室に対する批判なぞはなかったと思う。天皇の二度の大病やいろいろ身体に問題を抱えておられる美智子皇后に同情はしても、批判的な気持ちはなかったのだ。
　この点の山折見解に第一の疑問を呈したいと思う。

　宗教学者の山折哲雄氏が雑誌に「皇太子退位論」を掲載したという。
　その主旨は、皇太子妃雅子さまのご病気の関係で、ご一家の「象徴家族」としてのイメ－ジが損なわれており、国民やメディアの眼差しがいつか冷たい非寛容な視線に変わるかもしれない。そのリスクを考えると、皇太子殿下は、退位されて、皇位は秋篠宮に譲られたほうがよいのではというものである。
　こんなことは、現在の皇室典範では出来ないことではあるが、それは別としても、この退位論にはどうも解せない論旨があるので、取り上げてみたいと思うのである。
　雅子妃殿下は、適応障害、つまり民間から皇室に入られて、その環境変化に適応しきれないために、情緒不安定になられていると聞いているが、それにしては、未だにお治りにならないのは、余りに長すぎるのでは、と誰しもが思っていることは間違いないと思う。

　中国全人代が閉幕した。
　この会議で国家主席として党、軍、政府の指導者となった習均平は指導者として全人代で初の演説をした。
　そのなかで、習均平は、軍に対して「戦争に打ち勝てる強軍にするとの目標に基づき、国家主権や安全、発展がもたらす利益を断固護り抜かねばならない」と訓示した。
　これは、二つの点でおかしい。
　第一は「戦争」とはどことの戦争を考えているのだろうか。中国に戦争を仕掛けそうな国は見当たらないのだ。
　第二に、この言い方は、武力を振りかざして、資源の奪取、経済侵略を図るつもりでいるのか、と受け取られかねない表現である点である。
　事実、中国の異常な海軍力拡大の動きをみていると、奴の本音とも思えないこともないのだが。
　村上新八

　１２日安倍普三は予算委での答弁のなかで、「極東軍事裁判は勝者による断罪だ」と批判めいた発言をした。
　戦中の慰安婦問題では、これを遺憾とする「河野談話」の見直しを表明するなど、歴史認識の問題で、中韓を刺激するなど、根が右翼の普三の面目躍如である。
　この東京裁判発言は、東京裁判で有罪判決を受けた、普三の祖父岸信介を庇う気持ちが根っこにあるのだ。
　彼が憲法改正、自主憲法の制定や、自衛隊の国防軍への改称、集団的自衛権の容認など、一連の右傾化政策の実現を阿倍政権政策の本丸と考えていることも、岸信介の遺訓なのだ。
　普三は、日本と中韓の関係がぎくしゃくしている中で、またもやギクシャクの種をまくことを敢えてやているとしか思えない。
　村上新八