１９日のNHKで、今は閉鎖されているアメリカの原爆製造工場、「ﾛｯキ－・クラッフ」で原爆製造に従事していた多くの労働者が、長期の被爆によって、がんを発症して苦しんでいるのに、国は、作業に従事していた記録がないから、という理由で保障にも応じていないというルポルタ－ジュが放映された。
　これもオバマが原爆製造中止方針を打ち出したから、陽の目を見ることになったものだという。
　米国で製造された原爆は全体で７万発で、このような原爆製造に関わった労働者は全米で６０万人といわれ、そのすべてがこのような状況にあるのであろう。世界全体では何百万にも達することになろう。
　それだけではない。老朽化した原爆製造工場は、とてつもない放射能に汚染されており、手の施しようがなく、土を被せて放置するしかない状態だという。この放射能汚染は人類が滅びてもなお消えないのであろう。
　世にも恐ろしい物語りである。人間が人間を滅ぼすのである。
　村上新八