ムバラクが辞任し、当面は軍の協議会が中心になって、現議会は解散し、６ヶ月くらい掛けて、憲法改正と新議会の選挙を推進することになった。
　この間、既定の条約、協定はすべて現状を維持することにしている。これがイスラエルをはじめ周辺国を安心させることになっている。
　民主化意向のためりのポイントは次の五つである。
１今まで認められなかった「ムスリム同胞団」を含めた野党を結集して挙国一致政権を構築する
２ムバラクが不正に蓄積した、エジプト政府の年間予算より多い資産６兆円は直ちに凍結、没収し、国債返還の資金とする
３貧困層の失業救済のためには、外国から投資を仰ぎ、工場建設を促進し、若い労働者を吸収する
４国民に政治、経済建て直しのスキ－ムを示し、国民に急速かつ過剰な期待は持たせないようにし、その間の忍耐と共同作業を要請する
５アメリカには財政的支援のほかは口を入れさせない
　こうして、エジプトが、アラブ世界における革命と民主化のモデルとなることを期待したい。
　村上新八