チュニジアで発生した、ＩＴネットによる民衆の反政府大デモは、エジプトを経て、北アフリカ最凶悪の独裁者カダフィ－の君臨するリビアに波及した。
　１９６９年ク－デタ－によって政権を奪取したカダフィ－大佐は、以降リビアの独裁者として、憲法も議会も選挙もなくし、カダフィ－専制による圧政を４０年以上続けている極めて異常な国なのだ。
　テロ国家として１９９２年には民間航空機爆破テロを行うなど「アラブの狂犬」とさえ言われた、奇行の多いカダフィ－である。０７年までは核開発を行っていたが、０８年にこれを放棄した。
　その理由は、核開発を放棄して、経済制裁を解いてもらうほうが、世界大８位、アフリカ最大の石油資源国として大きなメリットが得られるからである。国際社会はこの石油利権にあずかろうと、狂犬カダフィ－を大目に見てきたのだ。
　こうして、利権を独占した狂犬カダフィ－は、武力弾圧を背景に、チュニジアのベンアリ大統領の不正蓄財５兆円の何倍もの蓄財をほしいままにしたであろう。
　リビア西部のベンガジで起こったデモは、首都トリポリに波及したが、カダフィ－は、これを武力で鎮圧いる意思を固め、傭兵を主とする軍はなんと実弾による掃射やミサイルまで使ってデモを攻撃、３００人にも上る死者を出しているという。
　こういう極悪非道なカダフィ－は、絶対に排除すへきである。民衆蜂起の成功を祈りたい。
　村上新八