カダフィは、自分に向けられた国連決議に対して「無効である」と一蹴したと伝えられている。
　カブフィは何かカン違いしていると思う。
　国連安保理の決議が、カダフィに何かすることを求めている内容なら。これを一蹴する意味はあるが、この安保理決議は、一方的に制裁、制限を加えるもので、カダフィに何をしろ、と要求する内容のものではない。カダフィは一方的にそれによる不利益を蒙るだけなのだ。
　だから、「無効である」と言ってみても、全く意味はないのである。
　銀行口座の預金は引き出せない、武器は補給されない、傭兵は雇えない、国外には出られない、国際司法裁判所には訴えられる。、これらの措置について、カダフィの協力も同意もいらないのだ。
　これを認めない、と言っても、何の効力もないのである。こんなことも判断できなくなったとしたら、カダフィが完全の血迷ってしまったと思わざるを得ないのである。
　村上新八