国際法上根拠なき、ロシアによる日本の北方領土占拠を補強すべく、去年からメドベ－ジェフ大統領など多くのロシヤ高官が四島を訪問したが、今度は、国後島近海の海底ガス田の日本との共同開発を提案してきた。
　ロシアは、これによって、日本の技術力、資金力を利用するとともに、国後島がロシア領であることを、事実上日本に裏書させることをねらった策であることは明白である。
　ロシアは、日本が、これに乗らなかったら、韓国か中国を誘うであろう。それによって、日中あるいは、日韓の不協和音が醸しだされることになることも計算づくなのであろう。
　ロシアのこの策略をどう外交的にうまく処理して、北方領土の主権を護れるか。日本の対ロシア外交の正念場である。
　村上新八