枝野経済産業相が、東電社長を呼んで、賠償資金の追加分６８９４億円を認めるとともに、１兆円とも言われる公的資金投入の見返りに、今後政府が経営介入できる形での再建策を策定するように要求した。
　公金という税金を投入する以上当然の要求であろう。これに対して、記者会見の場で、東電社長は、「民間活力の発揮という意味でも民でゆきたい」と政府介入を嫌がる発言をしていたのには笑ってしまった。
　東電は、地域独占企業で、競争もなく、その上「総原価方式」で、費用は使い放題、使っただけすべてを電気料金に乗せられる、という殿様商売をしているのだ。こんな企業に「民間活力」の「ミ」の字もあるわけがないのである。
　よくもこんなおこがましく、ずうずうしいことを臆面もなく言えたものである。
　東電社長は、枝野大臣に発送電の分離を迫られ、独占体制を壊されることを恐れているだけなのだ。
　村上新八