今年のノ-ベル平和賞は、ＥＵが受賞した。受賞理由は、ヨ－ロッパの和平を維持する制度の構築に貢献した、ということである。
　ＥＵは、それを狙って成立されたも制度であり、その意味ではノ－ベルへ平和賞に値するものだと思う。
　しかし、平和賞を授けるならもっと前にすべきであったと思う。
　今のＥＵは、ギリシャに端を発した金融危機がイタリア、スペインにまで及び、ＥＵ全体が存続の危機に瀕しているのである。
　それは戦争が起こらないような制度を作るためには、ヨ－ロッパの国々を一体化するしかない、という発想のもとに、各国の財政状態の健全レベルに基準は設けはしたが、精査もせず、その健全性が持続されているか否かを継続的に監査する仕組みもないままに、拡大を進めたことに、今日の破綻の原因があったとされていのである。
　このような時期にノ－ペル平和賞授賞はおかしいと思う。余命いくばくもない病人にを健康優良表彰をするようなものではないか。
　いっそのこと、「今年はノ-ベル平和賞の該当なし」とした方がよかったと思う。
　村上新八