衆参院の一票格差が５倍を超え、これを訴えた２グル－プの弁護士団への判決で、ついに最高裁は、違憲状態であり、現在の県単位の選挙区割りを抜本的に変える選挙制度を立法化すべきと述べた。なかには、このままで選挙をやったら、「選挙無効にする」という強硬意見まで述べた判事もいた。
　違憲を指摘されたのは、今回が初めてでなく、以前から何回もあったが、各党の思惑がぶっかって、改定できないまま今日に至ったものである。が、ここまで厳しい判決が出たからには、このままで解散、総選挙と言う具合にはゆくまい。
　野党は、この最高判決を人質に、内閣の延命を図るつもりなのだ、と批判する向きもでよう。
　たしかに、解散を先延ばししたい与党にとっては追い風判決ではあが、最高裁のこの厳しい判決に応えないで解散することは許されないのも確かであろう。
　これを機に、選挙制度の改定だけでなく、停滞している政治を正しい軌道に乗せる方向をかんがえるべきである。
　村上新八