８、９日の二日間に亘って、中国青海省同仁県でチベット族の学生を中心に1万人がチベットの自由を求めてデモを行い。地元政府庁舎前で気勢を上げたという。
　青海省などでは、中国政府に抗議するチベット僧侶ら８人が焼身自殺を図り、うち３人が死亡した事件があり、これに呼応したデモとみられている。
　この事件は、中国共産党大会に乗じたものであろうが、この種の事件が絶えない。僧侶が多いのは、ラマ教への弾圧が強いためであろう。
　これとは性質が異なるが、中国では年に２０万件以上の反政府デモが発生しているという。これは、各種の格差や官僚、政治家の、不当行為や汚職、人権問題に対する不満のデモだが、胡錦涛主席もこれを認めて改革の必要性を認しているが、これは就任初頭にも約束したことであるにも関わらず、在職１３年でも実現しなかったものである。
　この伝統的悪弊が改革される可能性は極めて低いし、この種のデモはいずれ中国共産党の脅威となるであろう。
　村上新八