宗教学者の山折哲雄氏が雑誌に「皇太子退位論」を掲載したという。
　その主旨は、皇太子妃雅子さまのご病気の関係で、ご一家の「象徴家族」としてのイメ－ジが損なわれており、国民やメディアの眼差しがいつか冷たい非寛容な視線に変わるかもしれない。そのリスクを考えると、皇太子殿下は、退位されて、皇位は秋篠宮に譲られたほうがよいのではというものである。
　こんなことは、現在の皇室典範では出来ないことではあるが、それは別としても、この退位論にはどうも解せない論旨があるので、取り上げてみたいと思うのである。
　雅子妃殿下は、適応障害、つまり民間から皇室に入られて、その環境変化に適応しきれないために、情緒不安定になられていると聞いているが、それにしては、未だにお治りにならないのは、余りに長すぎるのでは、と誰しもが思っていることは間違いないと思う。