内閣官房参与の突然の訪朝は、米韓にも知らせずに、極秘裏になされたものらしいが。北朝鮮はこれを大々的に報道している。その狙いは、このところの北朝鮮の強硬姿勢が効を示さず、ゆき詰まっており、その打開の手として日中韓に楔を打っておこうとする北朝鮮の作戦に乗せられたものだと思う。
　その餌としては、このところ全く停滞している拉致問題が好適で、かって、小泉、金正日会談にも同行していた飯島を呼んで、この問題を検討する振りをして、その代わりに米朝会談を仲介させようとの狙いがあったのであろう。
　阿倍内閣としては、拉致問題に進展らしいものを感じさせれば、選挙にはもってこいの得点になると、これに乗ったものであろう。が、米韓は、この頭越しの単独行動に対して、不快感を表明している。
　しかし、したたかな北朝鮮のことだから、また騙されて米中から軽蔑されるのが落ちであろう。
　村上新八