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from: 弾き語りストさん
2010年10月29日 18時14分56秒
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【架空インタビュー〝弾き語りストさん、いらっしゃい!〟】
【架空インタビュー〝弾き語りストさん、いらっしゃい!〟】
♪弾き語りストです
「持ち時間30分位のライブがあるとするじゃない。だいたい10曲くらいは用意してゆくわけさ。普通は、現場でなんやかやあるから、実際に演れるのは6〜7曲くらいだろうけどね」
「歌詞とコードだけの楽譜で演る人も多いけど、俺は五線譜付きの楽譜だね。ストロークにしてもフィンガーピッキングにしても一曲ずっと同じパターンじゃないから、そんなの覚えきれないから五線譜を使うのさ」
「ソングブックをモノクロコピーして、それにあれこれ必要な事を書き込んでおくんだ。難しいコードは手書きでダイヤグラムを書き入れるし、ハモニカ伴奏ありなら、吸うと吐くを∨と∧で表して書いておく。五線譜にフルコーラスの歌詞がついてない場合は、歌詞を手書きですべて書いておくね」
「ライブ会場には余裕を見て一時間前には到着するようにしている。途中で渋滞ということもあるだろうし、現地に着いてからいろんなセッティングが手間取ることもあるので、チューニングと軽いウォーミングアップの時間も入れると、やっぱり最低1時間前には着いてないと…。A型だしさ」
「ライブ開始時間が午後からなら、現地に行く前に1時間くらいカラオケで声だしをするね。カラオケがまだ開店前の場合は仕方がないから、現地に向かう車の中で声を出す。隣を走る車からへんな目で見られるけど、カーステレオで歌ってんだと思うんじゃないかな」
「ライブの前には飯は食べない。ご飯粒にしろ麺類にしろ、食べかすが喉につっかかってると歌ってる最中にげぼってなったりするからさ。ライブ直前で小腹が空いたら、のど飴かチョコを舐めたり食べたりしてごまかすようにしてるよ」
「音響確認とかリハーサルなんて、そういう大したこたぁしないな。アンプにシールドつないで声だしてマイクチェックして、スピーカーからエレアコの音を聞いて、だいたいいい具合に出てりゃ、もうそれで終わりさ。モニターもない場合があるから、聞く側に回ってスピーカーの出音を直接聞いたりしてね。ちゃんとPAの人がいるようなライブだとその人の言うとおり適当に音出したりするけど…」
「基本は座っての弾き語りだよ、俺の場合は。立つと左手がうまくコードを押さえられないのと、譜面台も高くしなきゃならないので、風で倒れたら大変でしょ。ま、単純に立って30分も歌うのは…やっぱ疲れるからね」
「真ん中に椅子置いてそこに座って、右後ろからマイクをいれてもらうと譜面の邪魔にならない。正面やや下位置に譜面台を据える。コピーした譜面は一曲づつ透明なB4のクリアファイルに入れてあるので、譜面台に置いたら大きめの洗濯ばさみで数カ所押さえて風でぺらぺらしないようにするんだ。いろんなタイプの洗濯ばさみをあれこれ買ってくるよ。なにしろ譜面がたよりだから、風でめくれて見えなくなったら、アドリブで歌詞をごまかすしかないもんね(笑)」
「ライブの時は、もうひとつ椅子を用意して貰って、左手側において小物置きに使うね。透明のプラスチック製の仕分けできる小物ケースに、ハモニカ・カポダスト・フラットピック・サムピックを入れて、弾き語りしながらいつでも取り出せるようにしてるんだ」
「ま、弾き語りライブで一番緊張するのは歌詞間違いと弾きまちがいかな。路上なんかで観衆の注目度が低い場合はたいして気になんないけど、フェスなんかでそれなりに聞いてくれる人がいる場合だと、よそ見して観客なんか見てさ、歌詞を見逃してでたらめ歌ったり、宅弾き練習ではフレーズをとちったりして、とたんにあせっちゃうもんな」
「ライブ本番で思ったより声がよく出て、高音なんかもすーっと張れたりするとけっこう気分がいいもんだね。それでまとまった拍手があったりなんかすると、快感この上なくて、やっぱりライブはやめられないな〜って思うよ」
「その逆で、声の調子が悪くてちっとも伸びがない。自分で自分の唄に嫌気がさして、早くおしまいにして帰ってしまいてぇ〜ていう時もある。もちろん客の反応だってイマイチイマニイマサンで、ああ俺の弾き語りってこんなにも聴くに値しないもんなんだって、自己嫌悪もいいところサ」
「ライブでやった曲ってのは何回も練習してるからか、ライブが終わって弾かなくなってからもふとした時に口をついて出てくることがあるね。一つのライブが終わったら次の週末からは次回のライブ曲を練習するので、前やったのはしばらくは弾き語りなんてしない。それでも一度ライブでやっのはあとになっても結構覚えているもんだよ」
「そんなに力一杯ストロークすることがないせいか、やってる最中に弦が切れたことはないね。最初の頃は、弦切れに備えて替えの弦を1セット持ってったけど、考えてみりゃ、弦が切れてすぐに張りかえる自信もなけりゃ時間もないんで、今は予備のアコギを一本持っていくことにしている。もう三十年以上もアコギ弾いてきてるのに、いまだに弦の取り替えが苦手でさ、いっつも汗かきながら6本張りかえているんだもの。ほんと、まいるよね」
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