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弾き語りストの独り言

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公開 メンバー数:7人

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  • from: 弾き語りストさん

    2010年11月08日 18時35分01秒

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    「アコギを見たらすぐ欲しくなる癖は直してね」


    「アコギを見たらすぐ欲しくなる癖は直してね」

    ♪弾き語りストです

    「アコギを見たらすぐ欲しくなる癖は直してね」
    あの人は言いました。
    ボクはちっともその約束を守らずに、
    今でもアコギを見るたびにすぐ預金残高を確認してしまう。

    「たくさんあっても全部は弾かないでしょ」
    あの人の言い分はもっともで、
    そうそうまんべんなく弾くわけじゃないけど
    アコギの音色がそれぞれ違うのもまた事実なわけで。

    毎年新しいスキー板を買い換えるスキーヤー、
    毎夏ニューモデルの水着を買い換える海好きギャル、
    たいしてスコアも良くならないのにニューモデルの
    ドライバーを買うゴルフ好き、
    似たようなデザインなのに毎回新しい服を買いに
    セールス会場に出向く主婦、
    新しく買った高級スーツほどに人間的な中味があるとは思えない
    サラリーマン…
    そんなこんな、みんな似たようなものなのに
    たぶんあの人はボクのアコギ好きな気持ちを分かってはくれない。

    昨日のお休みにもボクは街のリサイクルショップで
    カナダ製のアコギがちょっといいくらいの値段で出ていて、
    残念ながらその日はあの人を車に待たせていたので
    ちょっこっとアコギのボディをなでて帰ってきたけれど
    カード2回払いなら買えなくもないなって心で電卓叩いていたんだ。

    初めて入ったその店には、
    アコギトップに穴の空いたオールド日本製の名器や
    ブリッジが剥がれかけた国産アコギや
    おいおい本当に売ってのかぃ、といいたくなるような
    ボロボロのマイナーブランドものもあったけど
    そのカナダ製のアコギはまあまあの状態で
    トップはシダー、サイド&バックはワイルド・チェリーを使っていて
    ボディ厚が120〜125ミリくらいの17インチ幅のジャンボタイプだった。

    見ただけじゃ分からないのはアコギも女性も同じ。
    鳴らして(話して)、触って(触って)、眺め回して
    (いろんな角度から見つめて)、
    しばらく弾いて(しばらく付き合って)みないことには、
    自分のものにしてよいものかどうかなんて分からない。

    見て、いいな、と思っても弾いてみるとそれほどでない。
    見て、好み、と思って付き合ってみるとそれほどでもない。
    あっちもこっちをそう見てる。
    アコギは物言わないけど、お前なんかにゃアタシはもったいない。
    気に入らない?おふざけ!こっちが願い下げ、おととい来やがれ!
    塩まいておくれ、ってね。

    片思いのままで終わる出会いもあれば
    片思いのはずが、なにやらするするすと通いつめるうちに
    こっちの気持ちとあっちの気持ちが、ピタピタと合わさって
    いまでは良いお付き合いをさせてもらってます、ということもママあるもの。

    本当に弾くために必要なら
    いいものが3本くらいあればいい。
    正直、それはとても正しい青年の主張だ。
    壮年も老年も、よくよくアタマを冷やして考えれば
    まったくそのとおりで、そうだよなーって。

    道を歩いていて自分好みの美人を見るたびに
    付き合いたい、あまよくば自分のものにしたい、
    なんてことはNGなのに、
    相手が物言わないアコギだから
    あれもこれもと交際を申し込んじゃうんだ。

    ガマンのできる人って素晴らしい。
    ガマンのできないボクってやはりダメだと思う。
    ガマンできることが一つ増えるたびに大人の階段を上がってゆく。
    ガマンができなくて、いつも同じ踊り場でウサギ跳び。

    間食がやめられないふくよかな人、
    玉遊びがやめられないハイリスクローリターンの人、
    レバーに有休あげられない般若湯好きの人、
    ほこり臭くてかび臭いのに法外な値札が付く品集めに奔走する人、
    みんなみんなまちがっても立派な人ではないけれど
    心が弱いくせにどこか憎めないな。

    欲のない人も素晴らしい。
    自分よりも先に他人に譲るような人、
    欲しいと思ってもけっして口に出さない人、
    貰うよりもあげたいと考えている人、
    お金を使うよりは自分で済ませてしまう人、
    真似できないけどすごくエライ!

    欲しい心にセーブが効かなくなると
    その結末はたいてい悲惨なことになる。
    それほどに人の欲望はその中に狂気をはらんでいるということか。

    ほどよく抑制を利かせた欲望の出し方をする人は
    ある意味〝美しい〟って言える。
    遠慮もしすぎると嫌みになるし、
    いつまでも他人行儀のままじゃ気持ちも通じ合いようがない。

    一度は軽く遠慮して、それでもどうぞ、っていうなら
    そこまでいうなら遠慮無く、といただけば良い。
    欲しい気持ちも5回に3回はぐっとこらえれば
    先に立たない後悔の被害も最小限に抑えられるかも。

    「アコギ見るたびに欲しくなる癖はやめてね」
    とあの人が言った時、あの人はボクの欲望の蛇口を
    ちょっとだけ右にひねってくれたのかもしれない。

    それじゃ、また(*^^)v

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