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弾き語りストの独り言

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公開 メンバー数:7人

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  • from: 弾き語りストさん

    2011年03月02日 16時24分31秒

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    【カナダメイドのアコギって、なんかとてもいい感じがするのだ】


    【カナダメイドのアコギって、なんかとてもいい感じがするのだ】

    ♪弾き語りストです

    カナダ製、あるいはカナダメーカーブランドのアコギに
    注目しているアコギ弾きは意外と多い。
    自分もその一人だ。
    〈Seagull〉〈Art & Luthier〉〈Simon&Patrick〉〈Larrivee〉〈Garrison〉
    …ほか、カナダブランドのアコギは調べてみるとけっこうある。

    自分は、Seagullを楽器店で弾いたことがあり、かつオークションで落札しそこない、
    Simon&Patrickを最近オークションで落札して現在持っており、
    Garrisonを昨年、ある楽器店に転売した。
    カナダ・アコギに関して、私はその程度の人なのだが。

    カナダブランドが注目されている理由を推測すると(私なりに…)
    カナダは森林資源が豊富=良質のアコギ用材が豊富にかつリーズナブルに入手できる。
    村人のほとんどがアコギ製作に従事していて、職人のハンドクラフトによる
    ていねいな造りを標榜している、某メーカーのセールスコピーにあるように
    カナダ国内で一貫生産されているので高品質である。
    台湾や東南アジア、中国南部とは異なり、カナダの冷涼な気候は
    アコギ製作に最適の環境である。

    こうしたメリットはカナダのアコギメーカーが常々PRしていることでもあり、
    実際にその通りなのだろう。
    が、その一方で、カナダ製のアコギのネックの不具合やピックガードの剥がれ、
    あるいは大手メーカーによる地元メーカーの買収や、
    生産工程の中国移管など、カナダのアコギについて好ましからざる情報も耳にする。

    黒人はスポーツ万能で歌が上手い。
    南米人は陽気で酒に強い。
    露西亜人はアル中気味で気が荒い。
    伊太利亜人は怠け者で助平だ。
    日本人は小心者で頭が固い…みたいな
    先入観とステロタイプで塗り固めたような人種評価に倣って
    カナダやそこで製作されるアコギのことを
    なんだか、
    良い用材を使って腕の良い職人がコツコツと丁寧に造り、
    それなのにリーズナブルな価格設定だ…みたいに、
    いつのまにか思いこんでしまっているのかもしれない。

    中国にはいまや、それこそ実に多くのギター工場・工房があり、
    日本や欧米のアコギブランド製品が
    これまた、それこそすんごい数で造り続けられているという。
    アコギ造りに関しても、もはや中国のことを抜きには
    考えられない状況だ。

    同じ中国国内のアコギ工場・工房は経営方針や技術力にも格差があり
    中国製アコギでも素晴らしいと評価するアコギ弾きと、
    中国製アコギは造りが雑で程度が悪いというアコギ弾きがいて
    これまた、ひとくくりで〝made in china〟を云々することなどできない。

    自分は、
    腕の良いギター職人が一から十まですべての工程を担当して
    最終的に出来上がる、手作りのとても素晴らしいアコギが最高のもので
    それは間違いなく造りも見た目も、もちろん弾きやすさも音質も
    文句のつけようもないアコギになるだろうと
    実に単純に考えてきた。

    実際にはそんなアコギは百万単位の手の届かないしろものになるから
    せめてそれに近い形で、
    少数生産の工房でそれぞれの工程のエキスパートが集まって
    コツコツと造っているようなアコギが手に入ればラッキーだな、という
    レベルで、現実的な願望が落ち着くことになる。

    だから、
    いくらメーカーの技術者が生産国に派遣されて、
    メーカーの工場と同じレベルでアコギが生産されていると言っても
    より効率的に生産数をこなして外貨を稼ぐことが優先課題となっているような
    新興経済大国で作られたアコギには、どうしたって
    100%の信頼感は持てない。

    んなこたぁ無い。
    そんなのは素人のあかさかさかすで、
    かの国のものだって本国と遜色ないよ。
    価格が安いのは人件費や物価の差だよっていうかも知れないが、
    その人件費のところが肝心なんじゃないのか?

    一方で、180年以上の歴史でアコギに関わってきた国の人が造るものと、
    かたや、アコギにたいした思い入れもなく
    ただ、外貨獲得の生産活動の一つとしてちゃっちゃか
    造り続けている国のものは、同じわけはないんじゃないの、
    と思わずにはいられない。

    といいつつ、
    自分もまた、本国ブランドの中国製アコギを3本持っている。
    それはほかでもない、価格の問題で仕方ないのだ。
    本国のものが、自分に手に入れられる価格なら迷わずそれを選ぶが、
    それが無理だから中国製で「我慢・妥協」したことに他ならない。

    それはある意味、コピー商品を、
    それと承知で使っているのと同じだ。
    本物と同じ素材で同じ手法で造られ、
    かつご丁寧に本物のロゴまで使われている。
    合法的な模倣品ということになってしまう。

    これが、
    オートメーションで造られる
    画一製品なら、企画が日本で、
    生産が中国・台湾・マレーシアでもまったく構わない。

    しかし、
    ハンドクラフトの影響要素が強く、
    作り手の精度が製品の良し悪しに色濃く影響する
    アコギのようなものの場合は、
    本国の技術指導がどれほど熱心に精確に行われていても
    肝心の製造国の造り手の側に、ブランドに対するプライドも
    アコギに対する高度なノウハウ・スキルがなければ
    出来上がるものに期待などできない。

    そんな中で、
    豊富な原材料と低廉な原価構成により
    国内で一貫生産されるカナダメイドのアコギに
    注目してしまうのは、自然な流れだったのかもしれない。
    冒頭で書いたように、
    (もちろん全てに当てはまるわけではまったくないが)カナダメイドの
    アコギの不具合を指摘する声も時々聞くけれど、
    なんか、いいのである。
    なんか、カナダ製アコギって、いいような気がするのだ。

    根拠の薄い、あまり論理的でない判断だけれど、
    中国・台湾・韓国・ベトナムあたりのアコギよりも
    なぜか、すごくイメージは上位にあるのだ。

    それは、
    行ったことも見たこともない「カナダ」という国に対する
    漠然とした〝イメージ〟なんだろう。
    あるいは、
    「カナダ」についてなんら真実の情報を
    持っていないことによる勘違いかもしれんが…。

    去年、手放した、〔Garrison〕というアコギは、
    グラスファイバー製のプレーシングが特徴だったけど
    残念ながら、カナダ製ではなく、中国に生産拠点が移ってしまってからの
    モデルだった。
    それでも、強くハリのある低音と、しっかりした造りだったなぁ
    という記憶がある。

    先日Netオークションで入手した、
    〔Simon&Patrick S&P 6 Mahogany CEDAR〕は、
    カナダ国内メイドで、中古ながら使用感の少ない美品だ。

    CEDAR(シダー=ヒマラヤ杉)単板トップ、サイド&バックが合板Mahogany。
    弦高設定も12Fで6弦2.5ミリ・1弦2.0ミリと理想的で、
    サティン・フィニッシュ(セミグロス)の手触りも心地良く
    とても弾きやすいので、よい物を入手できたと喜んでいる。

    ハードケースの外観状態から、
    購入から10年以上は経過している様子で、
    ヘッドストックのロゴデザインから判断すると
    Simon&Patrickの旧モデルシリーズだと思う。

    どこかに長く仕舞われていたんだろうことは
    ケース内とアコギ本体から漂う物置臭ささからも
    感じられるが、
    それがタバコによるものでないことが幸いだった。

    喫煙者には悪いが、
    紫煙、ニコチンの臭いほどやっかいで嫌な物はない。
    それに比べたら、物置のほこりくささなど
    ハードケース内にココナッツバニラの湿度調整剤を投入しておけば
    いつかはかぐわしきものに変化してくれるだろう。

    アコギは、
    大事に弾き続ければ、まさしく一生モノの相棒だ。
    アコギを弾かない人にとっては
    どれほど高価で良質なアコギもたいした価値のあるものではない。

    車も掛け軸もソフビ人形も
    価値観の決定権は人の〝気持ち〟次第だ。
    価値観などと大上段に構える必要もなく
    「いいじゃないの、好きならば」が、趣味の世界なのだ。

    ひょっとしなくても、
    (もちろん持ってないが)二百万円のMartin D45も
    子供の頃、ポケットにしまっていた瓶ビールのあの王冠も
    〝価値観〟ということじゃ、まったく同等なんであろう。

    それじゃ、また(*^^)v



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