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from: 弾き語りストさん
2011年12月01日 17時14分37秒
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【亡兄のアコギは胸を痛くする】
【亡兄のアコギは胸を痛くする】
★弾き語りストです。
Martinのアコギ弦は、Netオークションでもけっこう頻繁に、かつリーズナブルに確保できる。
ストアの出品だと、「いったいどんだけ在庫あるの?」というくらい、
大量かつ頻繁に出品され、しかも「1円スタート!」だったりするので、エラク驚く。
が、一円で落札できたためしがない。
「もしや」のスケベ根性で手ごろな価格で入札しても、そんな価格で落札できたためしがない。
落札結果をみると、まあまあいい価格で落ちていて、それじゃあね、オレにはちょっと無理っていう感じ。
たまぁに、個人出品で競札者ノーマークの割安Martin弦を落とせたりすると、とても嬉しい。
そんなのをちょこちょこ集めては、ギター弦の在庫を増やしている。
「アコギを弾かなくなったので」
「エレキやクラシックに転向するので」
「押し入れから古いのが出てきたので」
「たくさん買いすぎて使い切れないので」
出品の理由はいろいろだが、いらないならぜひいただきたい。
ただならすごくいいけど、そうもいかないだろうから、少し勉強してくださいね、てな調子。
Netオークションでたくさん落札してきたが、
同じMartin弦にも実にいろんな種類があることを知った。
たいてい入札するのはポピュラーな「Light gage」だが、単なるbronze弦のほか、
ちょっと使用材料の良い「Phospher弦」のほか、マイナス150度で冷凍処理された「CRYOGENIC弦」、
あるいはちょっと赤茶色したbronze弦の「Martin SP弦」、カスタム仕様の「Bluegrass弦」…などなど、
けっこうみんないろんなMartin弦を持っている。
十四本もアコギがあるからといってもそうそう頻繁に弦を取り換えるわけじゃない。
毎週末、土・日で一通りすべてのアコギを弾いてるけど、弦はそうそうすぐにへたれはしない。
年間30〜40本のLiveにでしゃばってはいるものの、家弾き専用のアコギもあるので、
ちょっとくらいモコモコモした音がしてきたからといって、
そのたんびに弦を張り替えていたら財布がもたない。
サラリーマン生活三十周年。
大学をでて就職後、四年間だけの独身暮らし。
所帯をもって以降は、ずっと「年金生活者」ならぬ「小遣い生活者」だ。
タバコとか飲み屋とかお姉さんなどにはお金がかからない。
憧れの「Martin D-18」の上物Usedを手に入れるためにと、
コツコツ小銭を貯めている、そんな私です。
ギター弦はいわゆる「消耗品」。
新品を張り替えてtuningが安定してしばらくが最高の状態。
その後は、湿気と手の脂でだだすべりの音質低下の一途。
「防錆処理」の高いElixirなどの高級弦はそうそう買えないが、たしかに長持ち。
二百円くらいの割安弦をひんぱんに取り換えるか、
高級弦Elixirで長く使うか、けっこう迷う。
made in ChinaでもPhospherの弦があるが、
最低限の安心と音質を求めるならmade in U.S.Aの「Martin弦」に落ち着く。
たくさんのアコギ弦を比較検討している人からはキツイ評価も受けるMartin弦だが
個人的には、いちばん良く使っている。
アコギを弾き始めてもうずんぶんになり、弦の張り替えも数えきれないほどこなしているのに、
いまだにちょうど良い巻き数にならなくて苦笑してしまう。
アコギ弾いている人なら分かるだろう。
つまり、tuningペグにちょうど良い巻き数でぴちっと巻けないという意味。
よく言われるのは、巻き数が少なすぎても多すぎてもいけない。
適正数で巻かないとtuningが微妙に狂うという指摘。
二回転半から三回巻くらいがいいらしいが、いまだに下手を打つ時がある。
アコギによっては、装着しているペグの種類によって弦巻部分の高さに違いがあり、
いきおい、6弦あたりが三巻きギリギリの場合があって、下手を打ちやすい。
アコギのカタログに掲載の写真のように6弦すべてが適正巻き数で収まると、美しくかつ気持ちがいい。
さして激しいストロークプレイをするわけではないから、
一度新しい弦を張ると、めったに弦を切ることはない。
ほとんどは、湿気と脂汚れで音質が低下して、6弦すべてを同時に張り替えている。
どんなアコギでも、新しい弦を張り替えて、初めて〝じゃらり〜ん〟と弾きおろすときは、
それぞれに「いい音」がして嬉しいものだ。
その昔、死んだ長兄が持っていたアコギの弦はえらく錆びついていたものだ。
第一、あのNeckの細いguitarを兄貴が弾いていたのをみたことがない。
兄貴は新しいもの好きで、いわゆる衝動買いの物持ちだった。
太っ腹で細かいことにこだわらない性格だったから、欲しいものがあればどしどし買っていた。
だから、兄貴の部屋は、自宅も就職先の寮の部屋も、おんなじように物であふれていたものだ。
その点、弟である自分は小心者の肝のちっちゃい奴だから、
一度張り替えたギター弦も、できるだけ長く弾いておこうと、あれこれみみっちい努力をする。
弾いた後に弦を乾拭きするのはもちろん、汚れ落としのcleanerで拭いたりもする。
それで、どんだけ長持ちするかといえば、丸きり放っておくのと大差はないかもしれないのに。
さびた弦を張っていた兄貴のアコギも、興味本位で買ったに違いなく、
ギターを知り始めた中学生の自分が弾いても、実に弾きづらいものだった。
あの時のギターがもしもいま手もとにあったら、少しは知識が身についた自分が調整して、
アコギ置き場の一角に落ち着く場所を占めていたかもしれない。
故郷に帰ってももう兄はいないし、彼のギターもどこへ行ったやら…。
そんなことを想うたびに、きゅきゅきゅと胸が痛くなる。
それじゃ、また!
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