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弾き語りストの独り言

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公開 メンバー数:7人

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  • from: 弾き語りストさん

    2012年02月09日 13時15分45秒

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    【オマケもたっぷりでコスパの高い、米国初の通販会社由来のアコギ】


    【オマケもたっぷりでコスパの高い、米国初の通販会社由来のアコギ】

    ★弾き語りストです。

    当ったり前田のことだけど、
    アコギは実際に弾いてみないと、その良さが分からない。
    メーカーサイトの宣伝文句や知ったかぶりな口コミなどは、参考にする程度でちょうど良い。

    「いいっ!」と噂の<K>のギターが他人が言うほどのことがなかったり、
    名門<M>の最高峰100万円ギターを弾いても、たいして感動しなかったように、
    アコギと人間は、〝生身〟と付き合ってみないと、その良さは判然としないものだ。

    事前に試奏できずに、Spec.やもてる限りの知識から判断して入手するしか方法がない場合もある。
    当然、「アタリ」「ハズレ」、「大笑い」「中笑い」「小笑い」がある。
    それもまた、アコギとの一期一会を楽しむ醍醐味といえる。

    今回は2回に亘り、今月新たに入手した、二本の<中国製hand-craftアコギ>について書く。

    一本目は<Recording King RD-17>。

    まず、そのSpec.を:
    Type:ドレッドノート 
    Top:AAグレードの単板イングルマン・スプルース 
    Side&Back:合板ローズウッド
    Neck:マホガニー 指板&bridge:ローズウッド 
    Nut & saddle:牛骨 アイボロイドのボディ・バインディング
    ヘッドストックに白蝶貝のインレイ 
    指板にアバロンによるスノーフレークインレイ 
    Tuner:クラシック・バタービーンタイプのGOTOHペグ(ギア比15:1) bridge-pin:アイボリーに黒ドット 
    pickguard:ビンテージスタイル ナチュラルグロスフィニッシュ 
    弦高設定値:6弦2.5mm 1弦2.0mm

     ね! 悪くはないでしょ?

    とはいえ、Spec.だけでは分からないのがアコギの良し悪し。
    用材の違いによる音の際なんて、いまだによく分からぬのだが、
    合板よりは単板の方が良いとか、用材のグレードもAよりは2Aや3Aの方が良さげだし、
    サドル&ナットもプラスチックよりは牛骨、さらには象牙の方が明らかに高品質だろう、くらいの想像はできる。

    ただし、どんなに用材や各パーツが良くても、肝心の製作環境やクラフトマンの技術がそれを活かしきれなければ元も子もない。
    「ハンドクラフト:Hand-Craft」という言葉も曲者で、
    何でもかんでもハンドクラフトだからいいっ!てなもんでもないようだ。

    そりゃあ、有り余る予算を懐に、名立たるギター製作者にオーダーメイドして、納期も彼の言いなりにカスタムギターをこしらえれば、そりゃあスゴイアコギはできるだろうさ。

    村全体がアコギ関連の職人としてギターづくりに関わっているC国の<S>ギターだって、
    Neckやpickguardの不具合発生がよく聞かれるし、
    ミドルクラスまでのアコギなら造り手が自慢するほどのことはない。

    さて、
    今回、入手した<Recording King RD-17>は、
    米国でデザインされ、中国でハンドクラフト製作されていると
    soundホール内のラベルには表記されている。

    調べた範囲でつぎはぎの情報をまとめてみると…。

    <Recording King>というブランドは、
    1800年代後半のアメリカで、世界で初めて通信販売のシステムを商業化させた「Montgomery Ward」という企業(1872年設立)が、
    1930年代から社外の複数のアコギメーカーとのコラボで販売していた楽器ブランドなんだそうだ。
    上位ブランドはかの「Gibson」が製作を担当していたともいう。

    Montgomery Ward社そのものは、2000年はじめに営業を停止しているが、楽器ブランドは継承され、
    現在、アコースティックギター・バンジョー・ドブロなどをラインナップ。日本における輸入総代理店は「HOSCO株式会社」だ。

    今月、新たに手に入れた<Recording King RD-17>は、
    ドレッドノートシリーズの中のエントリーモデル。
    新品なら、国内価格50,000円前後と、決してハイクラスではないが、
    このSpec.で、かつ中国製作であることを勘案すれば、国内メーカーの
    ミドルクラスのモデルに匹敵すると言ってもいい。

    例によってのNetオークション落札品だが、
    何よりも、いくつものLuckyがくっついてきた一本だった。

    まず、付属品がいくつもセットされていた。
    -----------------------------------------
    1.<STEADY>製、セミハードケース
    2.<Glider>製、Rolling Capo
    3.<SHUBB>製、de luxe Capo
    4.<Planet Waves >製、Capo
    5.<KORG>製、Piezo内臓:clip Tuner
    6.<Gallistrings>製、Lucky star Phospher guitar弦(Light・extra-Light)
    7.<Martin>製、bronze extra-Light・SP-Light
     とまあ、これだけのオマケ付きだったのだ。

    さらにまた本体そのものにもLuckyが隠されていた。
    錆びたママの弦が張られたギターは全体的に薄汚れていて、
    ピックガードの一部が剥がれかかっていた。

    入手後、数年は経っているだろうなと思いつつ、ケースのポケットから出てきた保証書をみると、
    なんと3か月前に購入し、購入店の三年保証がまだ有効期間中である新品同様のアコギだったのだ。

    それにしても、
    これだけの付属品も揃いながら、前持ち主は、購入後さして弾くこともなしに、
    どこか環境の悪い場所にほっぼらかしていたのでは…などと推測してしまう。

    弾けばもこもことした音がするだけの錆びついた弦は持ち主の無関心さを表し、
    湿度・温度の変化により剥がれかかったピックガードを見れば、ないがしろにされた不幸なアコギの証明のよう。
    世の中には、こうして打ち捨てられたままのアコギが、リサイクルショップにたくさん眠っているのだろう。

    新品同様の本体、そしてたくさんの付属品が付いたこの<Recording King RD-17>を入手でき、
    心底良かったと思ったものだ。

    Usedアコギを手に入れた時、いつも行う儀式のように、
    まずは、サビ弦をはずし、レモンオイルで指板の汚れをとる。
    さほど汚れてはいない。
    ブリッジ部もオイルで軽く拭いておく。

    次に、金属磨きクロスでフレットを磨く。
    WET&WIPEのボディワックスでボディからネック、ヘッドストックまでをキレイに磨き上げる。
    ピックカードの剥離は致命的ではないのでそのまま。

    とりあえず、
    様子見で、ポピュラーな「Martin bronze弦」Lightgageを張り、チューニング。
    弦伸びが落ち着いてから、再チューニングして、さっそく試奏してみることにしたのだ。

    結果……、けっこう良かった。
    低めの弦高設定値により弾きやすさは抜群。
    低音弦のボリュームもまずまず出ていて、高音部のまとまりもよい。

    牛骨製サドル&ナットの効果もあり、サスティーンも長く尾を引くように響く。
    (ナットの弦の切れ込みがやけに浅いが、これは意図したものだろうか?)
    弦のテンションもほどよく、ストローク・フィンガーピッキングともに反応がいい。
    これから長く弾きこんでゆけば、それなりに鳴るようになるかもしれない。

    低音弦が響くというアコギはけっこう多い。
    さすがに、<Guild F-50R>のごとき、重量級の鳴りを持つアコギは、
    そう多くはないが、中音域〜高音域の弦がキレイに鳴るアコギは、
    本当に素晴らしい。

    いくら低音が響いても、それが高音弦とのからまりの中で、
    うまーくまとまると実にキモチ良くなるが、そのバランスが悪いguitarは、
    どうにも後味の悪い映画を見た時ほどに、心がざわわざわわして落ち着かない。

    <Recording King RD-17>は、エントリーモデルながら、
    弾きやすさと音質バランスに優れた、コスパの高い一本である。

    何よりかにより、
    新品同様の本体ともりだくさんのオマケのついた、今回の落札品は、
    とてもとてもLuckyなものだったのだ。

    それじゃ、また!。.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))




     

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