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from: 弾き語りストさん
2012年08月24日 10時03分00秒
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【70年代フォーク、三種の神器。それは…?】
【70年代フォーク、三種の神器。それは…?】
「70年代フォーク」について広く深く、かつしつこく研究している人には遠く及ばないが、日々、そのジャンルを弾き語りして、Liveにて演奏している者にとっての必需品…、いわゆる〝三種の神器〟は、〔古書・古本のGuitar譜〕〔YouTube〕〔復刻版のCD〕だ。
ただし、メジャー・ポピュラー・定番以外の、いわゆるレア・コア・マニアックな、早い話が、自分以外の同好・同趣味の弾き語りたちが、Liveで演らないような楽曲を探そうとすると、これがまたけっこう大変だったりする。
たとえば〔Guitar譜〕の場合。
一番いいのは、70年代から80年代当時に発行された古書・古本のGuitar譜を探すことだ。
最盛期の時代だけに、編集力のある出版社のGuitar譜には、個別アーチストもので良いアレンジのものが多い。
なかでも、〔ドレミ楽譜出版社〕と〔協楽社(kmp)〕発行の弾き語りseriesはラインナップが多く、かつ採譜やアレンジが秀逸で、弾き語りにしっかり対応できる構成で、とても重宝する。
もちろん個別アーチストものをピンポイントで探す方が曲の網羅性は高いが、複数アーチストを集めたものでもOK。
古書店やマニア向けのNetオークション出品品だと、こちらの足元につけこんで、えらくバカ高い価格を設定する輩がいるので、それには知らん顔を決め込み、良心的な出品価格設定、あるいは、押し入れから出てきた、親が使っていた、何も分からないものなので、
といったものを小まめに探すと、〝お宝〟に出会うことがある。
今まで集めた「70年代フォーク」のGuitar譜も、中には高値で取引されているものを、たまたまその時のタイミングで、さして競札することなく、中にはものすごい価格で入手できたものもある。
相手にとってはまったく不要のものであっても、この先二度と手にできない希少Guitar譜というものがあるのだ。
〔YouTube〕については言わずがなであり、楽譜・レコード・CDなどが入手できない場合の検索で、
かなりマニアックな音源と映像が入手でき、耳コピというほどのこともないが、そこからGuitarの弾き方や、
アレンジ、コードの押さえ方などを知る手かがりにもなるから、まさにメディア様様といえる。
〔復刻版のCD〕については、メリット・デメリットの両面がある。
まだ自宅にレコード・プレーヤーを保有しているが、物入れにしまいっぱなしでかつカートリッジや針がないため、
Netオークションで安く出品される「レコード盤」に入札できないので、当時の貴重音源は〔復刻版CD〕に頼らざるを得ない。
〔復刻版CD〕では、当時のレコードと同じ曲目をそのままCD化して、紙ジャケット仕様にしたり、
レコード発売時のライナーノーツをそのまま転写縮小流用するなどの工夫もあり、リアル・レコード世代にとっても嬉し懐かしい。
ラインナップが多ければ多いほどいいが、マイナーなアーチストや音源消失の場合もあるので、探しているレコードのの復刻版の有無はやや心もとない。
そんな中、いま手もとに二枚あるのが、〔フォークジャンボリー実況版〕のCDだ。
どちらも二枚組。Netオークションにて入手した。
〔フォークジャンボリー〕とは、1969年から71年にかけて、岐阜県で三回開催された日本初の野外フェスである〔全日本フォークジャンボリー〕のこと。
〔中津川フォークジャンボリー〕の方がよく知られた通り名だ。
以下、Wikipediaより抜粋で、その概要をまとめる。
〔第一回〕は69年8月9日開催、18時~翌9時半まで。参加者2,000〜3,000人。入場料800円。
五つの赤い風船(中川イサト・西岡たかしなど)、遠藤賢司、岡林信康、高石ともや、高田渡などが出演。
〔第二回〕は70年8月8日、13時45分〜翌正午まで。参加者8,000人、入場料800円。
赤い鳥、五つの赤い風船、遠藤賢司、岡林信康、加川 良、斉藤哲夫、シバ、高田渡、はっぴいえんど、南正人、六文銭らが出演。
そして、いわくつきの〔第三回〕が71年8月7日〜9日、参加者25,000人。
あがた森魚、五輪真弓、岩井宏、遠藤賢司、加川 良、かまやつひろし、高田渡、武蔵野たんぽぽ団、友部正人、中川五郎、長谷川きよし、吉田拓郎ら多数。
手もとの二つのCD(ともに二枚組)はこのうち、第二回からの実況録音盤。併せて四枚のCDにはダブり曲がなく、かつ有名無名曲取り混ぜての編集のため、資料的価値はもちろん、今後Liveネタとして活用する上でも貴重なものだ。
せっかくなので、曲目リストを掲出しておく。
〔全日本フォークジャンボリー1〕Bellwood Record ※Pho.参照
【ディスク:1】
1. 怪盗ゴールデンバットのうた / なぎらけんいち ※アマチュア参加
2. 海の風(バラーズ)
3. ハナゲの伸長度に関する社会学的考察 / ひがしのひとし ※アマチュア参加
4. 南京豆の唄(アテンション・プリーズ)
5. こもりうた(アテンション・プリーズ)
6. ごあいさつ(高田渡)
7. 銭がなけりゃ(高田渡,岩井宏)
8. 赤土の下で(高田渡,加川良)
9. この世に住む家とてなく(高田渡,加川良,岩井宏)
10. 9月になれば(のこいのこ)
11. あげます(のこいのこ)
12. よせばやし(田楽座)
13. 夜汽車のブルース(遠藤賢司)
14. 満足出来るかな(遠藤賢司)
15. 血まみれの鳩(五つの赤い風船)
16. これが僕らの道なのか(五つの赤い風船)
17. 遠い世界に(五つの赤い風船)
【ディスク:2】
1. ジプシーの音楽 / チェコスロヴァキア スルク大舞踏合唱団
2. 追分(村岡実とニュー・ディメンション・グループ)
3. ねえ踊ろうよ(遠藤賢司)
4. ああどうしたんだろう(藤原豊)
5. 値上げ(高田渡)
6. 悩み多き者よ(斉藤哲夫)
7. 雨が空から降れば / 小室等と六文銭
8. 賞状 / 小室等と六文銭
9. 春よ来い(はっぴいえんど)
〔1970 フォークジャンボリー〕EMIミュージックJapan
【ディスク:1】
1. ねえ踊ろうよ(遠藤賢司)
2. おとぎ話を聞きたいの(五つの赤い風船)
3. どこかの星へ伝えて下さい(五つの赤い風船)
4. 13番街のおもちゃ屋(五つの赤い風船)
5. 青い面影(南正人)
6. 愛の絆(南正人)
7. 第五氷河紀(高橋照幸)
8. ウィークエンド(高橋照幸)
9. 深夜(高田渡)
10. 仕事さがし(高田渡)
【ディスク:2】
1. 斧を持て石を打つが如く(斉藤哲夫)
2. 待っていてもだめさ(シバ)
3. とってもいいよ(シバ)
4. 比叡おろし(六文銭)
5. 夢のまた夢(六文銭)
6. ゲリラの歌(六文銭)
7. 朝(はっぴいえんど)
8. いらいら(はっぴいえんど)
9. 雨あがりのビル街(はっぴいえんど)
さらに、未入手だけれど、
avexマーケティングから発売の、〔URC 1970フォークジャンボリー〕限定BOXなどは、
CD七枚組で、実に74曲を収録しているが、高額で手がでず、今後のNetオークション出品を待つしかない。
手持ちの他の70年代フォークオムニバスCDには、
このフォークジャンボリーからの録音と思しき曲が収録されている場合もあるが、
〔1970 フォークジャンボリー〕に関しては上記「七枚組」にとどめをさすのだろう。
せっかくだから、〔七枚組〕の曲目リストを(自分のためにも)掲出する。
【ディスク:1】
1. オープニング 友よ(全員)
2. 冷やそうよ(高田渡)
3. ほんとだよ(遠藤賢司)
4. 夜汽車のブルース(遠藤賢司)
5. 遠い世界に?雨よいつまでも(五つの赤い風船)
6. 猫が眠っている、NIYAGO(遠藤賢司)
7. 雨よ今日だけは降らないで(五つの赤い風船)
8. うた(中川五郎)
9. いつのまにか(中川五郎)
10. 主婦のブルース(中川五郎)
11. 180°回転(高田渡)
12. 春まっさい中 鉱夫の祈り(高田渡)
13. 戦争は知らない(高石友也)
14. エンディング 友よ(全員)
【ディスク:2】
1. ねえ踊ろうよ(遠藤賢司)
2. おとぎ話を聞きたいの(五つの赤い風船)
3. どこかの星に伝えて下さい(五つの赤い風船)
4. 13番街のおもちゃ屋(五つの赤い風船)
5. 青い面影(南正人)
6. 愛の絆(南正人)
7. 第五氷河期(高橋照幸)
8. ウイークエンド(高橋照幸)
9. 深夜(高田渡)
10. 仕事さがし(高田渡)
【ディスク:3】
1. 斧を持て石を打つが如く(斉藤哲夫)
2. 待っていてもだめさ(シバ)
3. とってもいいよ(シバ)
4. 比叡おろし(六文銭)
5. 夢のまた夢(六文銭)
6. ゲリラの歌(六文銭)
7. 朝(はっぴいえんど)
8. いらいら(はっぴいえんど)
9. 雨あがりのビル街(はっぴいえんど)
【ディスク:4】
1. アルバートが唄ってる(野沢享司)
2. 東京節(なぎらけんいち)
3. 教訓1(加川良)
4. 時にまかせて(金延幸子)
5. 待ちすぎた僕はとても疲れてしまった(遠藤賢司)
6. ミルクティー(遠藤賢司)
7. 早く帰ろう(遠藤賢司)
8. 抱きしめたい(はっぴいえんど)
9. 朝(はっぴいえんど)
10. はいからはくち(はっぴいえんど)
【ディスク:5】
1. 男らしいってわかるかい(ザ・ディラン2)
2. プカプカ(ザ・ディラン2)
3. 深い木立に/ぼく(武部行正)
4. あたたかい木曜日の午後の事/ぼく(有山じゅんじ)
5. 春の歌/ぼく(武部行正)
6. 俺が旅から帰った時は(中川イサト)
7. その気になれば(中川イサト)
8. この世で(シバ)
9. コーヒー・ブルース(高田渡)
10. ワイセツな唄(高田渡)
11. 結婚(高田渡)
12. ゼニの効用について#2(高田渡)
13. 赤ん坊さんよ負けるなよ(岩井宏)
【ディスク:6】
1. 梅雨どきのブルース(友部正人)
2. 大阪へやって来た(友部正人)
3. 煙草路地(はちみつぱい)
4. しゅろの木の下で(はちみつぱい)
5. 綿つみの唄(はしだのりひことクライマックス)
6. 花嫁(はしだのりひことクライマックス)
7. 教訓2(なぎらけんいち)
8. 俺たちの時代(斉藤哲夫)
【ディスク:7】
1. アトミックボムズ・アウェイ(ブルース・クリエイション)
2. ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー(ブルース・クリエイション)
3. サーカスにはピエロが(ザ・ディラン2)
4. 飛行機ぶんどって(三上寛)
5. おかっぱ頭の少女のメンスが紅い(三上寛)
6. 姫松園(加川良)
7. 求めます(加川良)
8. カレーライス(遠藤賢司)
9. 12月の雨の日(はっぴいえんど)
10. 春よこい(はっぴいえんど)
いやはや、すごいなぁー。
70年代フォーク好きにしたら、たまんない内容だね。
〔Guitar譜〕にしても〔復刻版CD〕にしても、有名曲のオムニバス盤はニーズがあるため、
NetオークションやNetショップでよく目にするが、個別アーチストの全集モノは、やはり地道に探すほかはない。
70年代を中学〜高校〜大学で過ごした自分が、もし当時発行の楽譜を入手していれば、今、苦労することはなかったろうが、
当時はお金もなく、またあったとしても別のことに浪費していたので仕方のないことだ。
それじゃ、また!。.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))
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