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from: 弾き語りストさん
2012年11月21日 17時15分21秒
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Netオークションで入手のアコギ二本…それは…。
最近手に入れた日本のUsedアコギ二本について。
いずれもお馴染みのNetオークションでの落札で、
ともに数千円とリーズナブルかつ、本体そのものもそれぞれに濃~い満足感を伴って、
我が〔アコギの城〕へのご入場となった。これで、現所有22本。
一本目は、Japan old Acoustic Guitarの〔田原楽器 Jumbo J-18〕。※下記Pho.参照
Netオークションなどで60年代~70年代のアコギを出品する際、
Vintageだのレアだの希少だのと、なんの裏付けもないキャッチコピーを付ける出品者がいるが、よくよく調べて入札しないと、単なるホコリ臭い中古品をつかまされかねないから要注意。
本器は〔田原楽器 Jumbo J-18〕は、60年代後半から70年代に、長野にあった〔田原楽器〕というGuitarメーカーの製作。
同工房の代表である〔田原良平〕と言う人はGuitar製作の世界では有名な人で、
名工であるとともにMartin Guitarの研究家にして、日本のFlat-mandolin製作の草分けともいわれている。
今回、本器の出品者はこれを長く弾いてきた人で、同じ〔Jumbo〕の上位機種も持っているが、
〔J-18〕を最近あまり弾く機会もなくなり、どなたか大事に弾いてくれる人がいれば、と出品してきた。
70年代製なのでそれなりのキズ・ヨゴレもあり、body-Sideに割れもあるが、pegは正常で、
音質そのものも、よく弾きこまれて〝鳴っていますよ〟とコメントしていた。
Netオークションでは、入札する側の質問に誠実に回答してくれるTypeの出品者は、
まずまちがいなく安心して取引が進められるし、出品される品についても信頼がおけることが多いものだ。
Guitarなどは音質や弾き心地についてはあくまでも個人的印象であるため、
入札する側の過度な期待や思い込みは、実物を手にしてからのギャップが大きい場合も少なくない。
その点、この〔Jumbo J-18〕は出品者の説明に近い「状態・音質」であったので、まず良かった。手に入れたこのGuitarは、田原楽器の〔Jumbo〕というseriesのエントリーモデルであり、
発売当時の価格は18,000円。※ちなみに当時の大卒初任給は90,000円。
単純に換算してみると今なら4~5万のGuitarに相当するだろうが、
日本の名工の誉高い工房の制作であり、Guitar用材も今よりは良いものが入手できた頃のものだけに、
オール合板(Top:spruce、Side&Back:rosewood)ながら低音から中高音までバランスよく響いていて、造りも音もまずまず素晴らしいのじやないかなぁ。
指板の弾き跡からすれば、前ownerがけっこう弾きこんだのが良く分かるし、bodyもけっして〝美品〟という状態ではないが、
入手後、指板をlemonオイルで拭き、フレットを磨き、本体もwaxで磨いたのできれいにはなった。
さらに、bridgeを〔TUSQ製=タスク〕に交換して弦高設定値を調整、12フレットで6弦2.3mm、1弦2.0mmと最適なものに。
※pick-guardは前オーナーが貼り替えしたようだが、保護シールを剥がし忘れていたため、
それをピリピリと剥がしたら新品状態になった。
弦のテンションは強すぎず弱すぎもしないのでほどよく弾きやすい。
低音弦は太くサスティーンも長い。ストローク弾きおろしにまとまり感もあるので、
リズムを刻んでいてもとても心地よい。
抱えた時の安定感や、bodyにセルをNeckにwood系のBindingを施すなど細部の造りに、
さすが名工の工房らしい丁寧さが見てとれて、四十年近くを経てもしっかりと現役で弾くことができること、これがまさしく「Japan made Acoustic Guitar」なのかな、とも思うオレであった。
もう一本はいわゆる日本brandの海外(韓国)生産Guitarだ。
いまや、日本やアメリカなどのGuitarメーカーにとって、
自国以外でのGuitar製作など当たり前で、とくに「中国」に関しては、
技術の高い工場での生産であれば本国製作と遜色ない仕上がりも期待できるほどだが、
それでもやはり、できることなら、日本brandは日本のGuitar職人に、
米国brandならそこの熟練クラフトマンの手によるGuitarを使いたいと思うのは仕方のないことだ。
韓国製作のGuitarで思い浮かぶのは〔Crafter〕だ。
その〝華美〟ともいえるような装飾が施されたGuitarはNetオークションでもよく目にするし、
オレも実は一本持っている(Crafter GCL-80)。
Guitarに詳しい人は別の見方をするかもしれないが、
ownerとして実際に弾いているオレの実感としては〝悪くない〟どころか〝けっこういいよ〟と答えたくなるほど。
全体的な造りもよいし(大量生産の中国製や高品質といいつつけっこう雑さが目立つカナダの某brandに比べても)、
細部の仕上げも丁寧で、第一、音質もとても気に入っている。
今回入手のその一本が、
日本ブランドの韓国製、なにを隠そうかの〔Morris〕であります。
70年代、〔YAMAHA〕と並び、当時のフォークブームを牽引したGuitarメーカーであり、
いまもなおプロ・guitaristをはじめ、多くのGuitar小僧たちを魅了し続ける〔Morris〕である。
※下記、Pho.参照
〔Morris MG-30〕は、1990年代製で、1994年版のMorrisのGuitarカタログに掲載があるが、〔MGシリーズ〕そのものは70年代からずっとLineupされつづけてきた。
有名なところでは、〔アリス〕の谷村新司がMGの上位機種を弾いていた。
MG-30はエントリーモデルでありながら、spruceトップ、mahoganyサイド&バック、cherry-SunburstのroundショルダーBody。
bodyからNeckさらにHeadまでセルBindingが巻かれ、Headstockのロゴもアバロンかつ〝タテ位置design!〟。
という、クラスを超えたSpec.が素晴らしい。
海外生産で原価を抑えたために為し得たこの仕様といえるだろう。
オークション出品者は、これを中古で入手したんだが、
教則本片手にいざ練習を始めようとして、ほどなく「挫折」。
その先に進むのをあきらめちゃったんだそうだ。
それゆえか、
打痕・ヨゴレなどが少なく、驚くほどの美品。
しかも付属のHard-caseもきれいな状態でほほ新品ともいうるほど。
前オーナーはそこそこ弾いていたようで、Fretboardに弾き跡があるが気にするほどのこともない。
弦高設定値は、12フレット6弦で2.3mm、1弦2.0mmと理想的。
サスティーンの伸びもよく、低音部も響く。
中高音はこのクラスらしいややチープな印象はあるものの、
全体バランスや弾きやすさがそれを含めても余りあるくらいの「コスパ」である。
入手後、すぐにLiveでも実戦使用したが、取り回しがよくて気に入ったよ。
初心者がもしこれくらいのSpec.で、かつこれくらい弾きやすいアコギで弾き語り生活を始めたら、きっとGuitarも歌も、好きに、そして上手くなるだろうな、と思わせるような一本だった。
MorrisのMGシリーズは、現行モデルだとけっこうなhigh-Spec.で、
それ相応の価格なのだが、なぜかオレはこのシリーズのheadデザインとbridgeの形状が好きで、いつかこのシリーズの〝出物〟があったらぜひ入手したいなぁつねづねと考えていた。
だから、エントリーモデルとはいいつつ、
美品かつ、Headstockのロゴがタテ位置でしかも白蝶貝仕様、というこの一本が
手に入ったのは、実にLuckyであった。
それでは、また♪(*'-^)-☆
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