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from: 弾き語りストさん
2011年03月16日 18時34分57秒
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【ライブはいいな楽しいな】の巻
【ライブはいいな楽しいな】の巻♪弾き語りストです雪が解けて川になって流れてゆきますと、ライブを趣味にしているアコギ弾きたちにとってはなにやらザワザワと
【ライブはいいな楽しいな】の巻
♪弾き語りストです
雪が解けて川になって流れてゆきますと、
ライブを趣味にしているアコギ弾きたちにとっては
なにやらザワザワと心おどるシーズンにインしてゆくものだ。
ワシは今シーズン(4月〜10月)も
全部で10回超のライブに出たいと画策している。
ストリートや自主企画ライブの人とは違い、
人頼みのライブで弾き語りしようというワシは
出たくても呼んでくれない、
思いも掛けず声をかけていただいた、
というプラマイ、相殺、成り行きによって
ライブ回数は増減が必至。
でも、
いまんところ4月〜10月まで、
月イチくらいのペースがよろしいようで。
週一ライブなんて…無理無理無理べいべー。
そのうち、月ニ回の月もあって、
丁度、オンシーズンで通算10回っていうのが
身の丈に合ったライブ回数。
一つのライブが終わり、
次のライブに向けて練習できるのは
3回の週末のみ。
サラリーマンだし、夜は眠くて仕方ない。
そんな限定練習回数で
ライブネタ数曲の弾き語りを
ある程度完成度の高いものに
仕上げようってんだから、
やはり月イチが限界灘の玄治店(げんやだな)。
器用なアコギ弾きならいざしらず、
あたしのようなアコギおやぢは〝不器用ですから…〟
ライブでの弾き語りの出来・不出来は
一曲当たりの弾き込み量と歌い込み量に正比例する。
アドリブの利く人、利かぬ人。
成り行き任せの船に乗れる人、乗れぬ人。
本番仕事が得手な人、不得手な人。
一日1曲、三日で3曲。
3曲唄って2曲を忘れ、
持ち歌を忘れたカナリアは
阿呆なカケスとなりました。
おめ、カケスという鳥の美しきこと
知ってか知らずか、
なぜにそげなこといいよるとか。
歌も習わぬ門前の小僧なれど、
ニキビの頃より歌いたる〝ふぉーく〟なるもの
いとさびしきそのメロディーに
想いを寄せて早や幾年月。
このところとみに減退せしわが物覚え。
〝減退ぃー、停まれ! イチッ、ニッ!〟
うつろなうろ覚えで
あやふやなる歌詞とメロディ。
目前に譜面ありても繰り返すミステイク。
段取り八分が日本の常識ならば、
二分をアドリブで対応するとして、
しっかりきっちり八分の練習を重ねたい。
そういえば、フォーエバー、
昔、学生時代の体育会系の部活のお話。
辛い練習に嫌気がさしてトンズラこいて
ほどなく捕獲され、恐い先輩のいうことゃ
「1日休めば3日は戻らぬ、3日休めば7日はもどらぬ
練習の成果」
マンスリーよりはウイークリー、
ウイークリーよりはデイリーというわけね。
日々、練習あるのみ、というわけね。
明日に向かって打つべし、打つべし。
ライブに向けて弾くべし、弾くべし。
立つんだジョー!、弾くんだジョー!、ハタ坊だじょー。
川の流れに棹さして、
人の情けに寄り添いながら
時には甘えてみるのも良いだろう。
さてと、
今シーズンのライブにはどのギターを使うべ。
と、ベンチ入りした面々を眺むれば…
あれはまずいべ、高いやつだし。
こいつをホコリにゃ晒されねぇー。
日差し直射はいやじゃ、当て身打ち身はやめてけれー、
と我がままばかりのスターティングメンバー。
見てくれの良さと、まずまずの音の鳴りを
発揮できる一本を選んでライブに使う。
所詮は、しがない小市民の貧乏人根性。
手持ちの中で割とお高い数本を平気の平佐で
ライブに供出できる勇気はミジンコもなく
今季はGreg Bennett CJ14E・Taylor110・YAMAHA SGL・Simon&Patrickあたりが先発・中継ぎ予想。
ライブはいいな、楽しいな。
拍手がなくてもいいじゃない。
あれこれミスってもいいじゃない。
ええじゃないか、えじゃないか。
AがA7でもええじゃないか。
GがGM7でもええじゃないか。
僕らはみんな生きている。
生きているから唄うんだ。
めめずだってダンゴ虫だって
歌を唄っているかもしんないし。
生きている証が唄うことだから。
私は今年も弾き語る。
たった独りで弾き語る。
つるむの苦手、相方不要。
一人が気楽・極楽・のんびり行くさ。
生まれるときも死ぬときも
たった一人の旅のあとさき。
それじゃ、また(*^^)v -
from: 弾き語りストさん
2011年03月09日 18時07分20秒
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【ヤァ、ヤァ、ヤァ、Furch D41CRがやってきた!】
【ヤァ、ヤァ、ヤァ、FurchD41CRがやってきた!】♪弾き語りストです大阪・M楽器からUSEDで手に入れたチェコ共和国製アコギ〔FurchD41C
【ヤァ、ヤァ、ヤァ、Furch D41CRがやってきた!】
♪弾き語りストです
大阪・M楽器からUSEDで手に入れた
チェコ共和国製アコギ〔Furch D41CR〕が届いた。
正確には宅配Kの最寄り営業所に取りに行った。
手に入れたアコギを自宅配送で受け取るような
ドジを踏むオレ様ではない。
アコギ購入をカミさんに見つかり、
そのヘマで見るはめになる地獄は底なしだ。
彼女の勤務シフトの隙を巧みに突いて
宅配Kまで自分で取りに行き、
帰り道の公園で梱包材を隠蔽処理して
何食わぬ顔で自宅に戻る。
今回も無事、新顔のアコギ嬢をシーツの覆いの下に寝かしつけた。
かれこれ四十年もアコギを弾き続けているのに
弾き語りのテクニック同様に
アコギの構造や音の知識は
依然として中途半端な素人のママだ。
〔Furch(フォルヒ)〕を調弦して弾いてみる。
弦高設定、12Fで6弦2.5ミリ、1弦2.0ミリ。
やはりこれくらいがベスト。
一番弾きやすい。
まず、
低音弦の太く深い響きに…素直に感動する。
手持ちの、
GUILD F50Rには負けるが
Taylor 110には肩を並べる。
知らず知らず、手持ちのアコギたちと比べてしまう。
そんなアタシ。
ナット幅は45ミリとやや広めだが
ネックの形が「U型」なのでしっくりと握りやすい。
身長の割に小さき我が手。
じっとその手を見る。ネックをニギニギ。
サティンフィニッシュの手触りとも相まって
とても具合がよろしいこの〔Furch〕。
高音弦も含めて全弦をストロークで弾き下ろす。
適当なコード進行で
右耳をやや下向きに傾けながら音を確かめる。
弾き下ろしたコードの和音が
ややしばらくアコギの胴の中で余韻をつないでいる。
長い長い…延びる延びる…まだ落ちないまだ落ちない…舟木がぁ〜、K点を越えてきたー!
「ふなきぃ〜、ふなきぃ〜(;O;)」
と、そういう感じのすごく長い響きの名残。
この段階で、すでにすごく気に入ってしまった。
M楽器のA氏が説明したとおりの音に
しめしめと、独りほくそ笑む。
ついでに鼻くそもほじくる。
トップの単板シダーは濃いめの塗装色。
わずかな打痕あるものの
グロスフィニッシュの艶いきいきとして
秘境の森に眠る泉のごとく、我が無垢の心を映す。
んな詩的なわけはなく、天井の蛍光灯だの
壁の絵などいろいろ反射している。
ピックガードは、ない。
トップ板本来の響きのためには
このほうがいいらしい。
指の脂汚れもピックの弾き傷も
響きを優先するならピックガードなど
ハナから貼らない方がよい、と
言う人もいる。
ピックガードもデザインの一つ。
かっこいい形状がブランドの主張でもある。
あるべきものがないと
ノーパンで歩いているようで
落ち着かない、という人……は、あんまり…いないか。
サイド&バックの合板ローズウッド。
これまた木目がキレイで
さわり心地も抱き心地も、とても気んモチいいぃー。
装着済みの弦の銘柄は分からないが
これを「Elixir」張ったら、さらに弾きやすく
さらにさらにすごくいい声で鳴ってくれるハズ。
Elixir…もっと安くなれー。
せめて1セット千円くらいになれー。
3セットで二千円台になれー。
しかも送料込みでね。
そこんとこヨロシク。
このアコギ、2005年製なので
ケースもそれなりの経年変化あり。
エンボス状のケース外観と
ヘッド部分が、ちょっとくびれて
よくクラシック系の楽器用のケースみたい。
これがヨーロッパ系のデザインセンスなのか。
現在の〔Furch〕のオリジナルケースは
おフランス製ざますとか。
それだったら良かったのににゃー。ケムンパス!
それにしても、
チビ太のおでんて、なんであんなに美味そうなんだ。
それと昔話の白・ピンク・緑三色の串団子。
小池さんのラーメン、あれも一度は食べてみたかった。
どうしてアニメやコミックや昔話にででくる食べ物って
あんな美味そうなんだろう。
〔Furch〕にはTaylor 110と同じく
バックにプレーシングがない。
わずかにラウンドバック気味のバックの加工。
それも、この深い響きを生み出す秘訣なのか?
チェコという国は、
ヨーロッパの中でも内陸にあるので
日本に比べて冷涼で乾燥した気候だとか。
日本の様に四季があるとも。
冷涼で空気が乾いて四季がはっきりしている。
日本でいえば北海道の気候に似ているのだろうか。
そんな、
アコギ造りにはぴったりなチェコの〔Furch〕というアコギ。
きっとこれからも、よき「相棒」になってくれるだろうね。
それじゃ、また(*^^)v -
from: 弾き語りストさん
2011年03月04日 18時29分51秒
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【チェコのフォルヒが日本に来たりて美音を奏でる】
【チェコのフォルヒが日本に来たりて美音を奏でる】♪弾き語りストですワシら、というよりワシ自身は「チェコ」という国についてこれまで、ほとんど知らなかった
【チェコのフォルヒが日本に来たりて美音を奏でる】
♪弾き語りストです
ワシら、というよりワシ自身は「チェコ」という国について
これまで、ほとんど知らなかった。
「チェコスロバキア」という一つの国が、1993年に
「チェコ」と「スロバキア」という二つの国に分離した、
ということもほとんど記憶にない。
どのへんにあるの?と聞かれりゃ、
〝だいたいヨーロッパの方だんべ〟
くらいの知識だ。
日本でも同じだろうが、
観光や仕事でそこへ行くか、
知り合いが住んでる、必要に迫られて調べた、
みたいなのっぴきならないことでもなけりゃ、
知ることもなかった都道府県ってのも、けっこうあるべ?
日本のことですらそんなレベルなのに、
ヨーロッパのどこいらへんにあるかさえ分からん
「チェコ」のことなんて、
自分には、これまで全く無煙、いや無縁でした。
そんな「チェコ」について注目することになったきっかけは、
やはり〝アコギ〟がらみ。
〔Furch = フォルヒ〕というアコギブランドを知ったのは、
そう、あれは去年のことでしたかね。
ブログがらみで知り合いになったK氏の愛器が
その〔Furch〕だったのです。
日本の南に住んでいるK氏とは
〔Furch Guitar〕について
とくに情報交換をしたわけではなく、
彼がブログに掲出してくれたそのアコギのPho.を見ても
なかなかにしっかりとしたいい造りのものだなぁ〜
くらいの感想でしかなかった。
その時は、
とりあえずNetで調べて、ヨーロッパのブランドなんだぁ、
チェコでもアコギ造ってるんだぁ、
フォルヒって読みにくいなぁ、
ぐらいの「なぁなぁ系」で終わってしまった。
その後もワシが日々、Netオークションなどで
チェックするのは、相変わらず、GUILDやTaylorなどの
米国系アコギか、Greg BennettやFaith Guitarなど、
米国やイギリス人ルシアーが監修して、
木工技術に優れたインドネシア等でハンドクラフトされる
アコギばっかしだった。
(中国系・韓国系・台湾系はどうも…なんていうか…だ。偏見だけど)
それが、
年が明けて、いつものS楽器で〔Furch〕のカタログを貰い、
朝な夕な、自宅のご不浄で何気なくながめ、
併せてNetオークションやNetショップで
〔Furch〕をCHECKするようになると
にわかに、こ、これは、なかなかのもんでないかぃ。
といつもの『アコギ欲しい欲しい病』が、亀頭、
いや頭をもたげてきた、と思いねぇ、寿司くいねぇ、蝦夷っこだってねぇ。
〔Furch Guitar〕というのは、
チェコのフランティセック・フォルヒという
Bluegrass Music好きの、自身もプレーヤーであった人が
1981年頃から自宅のガレージで仲間とコツコツと
アコギを造り始めたのがその始まり。
1989年の共産主義体制崩壊までは
国の圧政の下でなかなか大変だったらしいが、
民主化後、チェコ共和国となってからは工房も充実、
スタッフも増え、いまや年間2千本ほどの生産数となっているそうだ。
共産国で他国の歌を唄ったり、
アコギを好き勝手に造ったりすることに
どんな制約があり、音楽好きがどれほどの圧力を加えられたのか
なんてことは想像すらできない。
〔Furch〕が日本に入ってきたのは2003年からで、
愛知県の「スタジオM」というギター工房系の楽器店が輸入を開始。
その価格とクオリティにおける、ハイ・コストパフォーマンスは驚異である、
と評価され、一部のマニアから絶賛され、
有名なアーチストも使うようになったそうだ。
アコギなどで言われるところの「ハイ・コストパフォーマンス」
という評価には二通りの解釈がある。
いわゆる、
「この価格でこれくらいの音質と造りなら、まんずまんずでないの」
という〝まんずまんず系〟評価と、
「これほどの音量・音質、丁寧で確実な造りなのに、こんな価格で
手に入るなんて信じられん」
という〝られん系〟評価だ。
つまり、
前者はあきらかに上目線から偉そうに評価しやがっているわけだし、
後者は予想外の感動に仰角目線でおもわずしっこをちびった状態であろう。
ワシが持っている〔Greg Bennett〕や〔Faith〕
はあきらかに後者にあたる。
そうしてやがて、
チェコ共和国のフォルヒ氏が生み出した
〔Furch Guitar〕に注目し始めたワシは、
ずっとNetオークションやNetショップでそれをCHECK。
定価(20万〜35万位)の50%から60%くらいで
出品あるいは販売されている
Furchのモデルをずっと眺めていたが、なかなかPCのEnter Keyを押せなかった。
なぜかっちゅえば、
それがMartinやGibsonなどのブランドアコギ同様に
最初から高値設定の強気オークションスタートであったことと、
例によって、なかなか入札されることがなければ、
弱気の出品者が値引きに走ったり、
もっと内角低めの価格からのオークションスタートが
あるんでないか、と、虎視眈々の担々麺であったからだ。
そんな折、
関西のM楽器で一本の〔Furch〕をめっけたのだ。
それは2005年製のUSEDもので、
〔Furch D41CR〕という、現行の〔Furch〕日本カタログには
掲載のないドレッドノートだった。
2005年といえば、
〔Furch〕が日本に紹介されてからまだ2年後のこと。
前のオーナーの入手経路は分からないが
2005年当時の価格は如何に?とM楽器のA氏に問うたところ
ごく近いタイプのドレッドノートの情報が
チェコ本国のサイトに掲載されていたと教えてくれた。
その価格は、
現行のFurchラインナップの日本国内価格よりはずっと低かった。
ワシはその理由を、
単にFurchの低価格モデルだからと見るべきか、
当時のチェコの物価状況から、チェコでの価格を
日本への輸入価格に換算した場合の、推測価格として見るべきか、
そのへんは判断できなかった。
人間は他人が持っていない物を所有することに優越感や価値観を持つ。
下賤なワシは、
世間にあまり出回っていないもの持ちたい、という
笑止千万な小市民的動機で、
その〔Furch〕を手に入れることにした。
そんな〔Furch D41CR〕のスペックをざっくりと記すると、
Top:Solid Cedar トップ/シダー単板
Side:Laminated Rosewood サイド/ローズウッド合板
Back:Laminated Rosewood バック/ローズウッド合板
Neck:Mahogany ネック/マホガニー
Fingerboard:Rosewood 指板/ローズウッド
Bridge:Rosewood ブリッジ/ローズウッド
Rosette:B&W サウンドホール回り/白黒の円環
Pick up:None ピックアップ/なし
Nut width:45mm ネック幅/45ミリ
Scale:650 mm 弦長/650ミリ
Case:Hard Case ケース/ハードケース付属
オール単板ではないものの、
M楽器のA氏によれば、
『単板トップでありながら箱なり感があり、アタック感もある。
中音域が締まり、低音と高音がうまく絡み合った音色は
他のアコギにはない』
と、かなり専門的に説明してくれた。
ナット幅45ミリは、通常43ミリ前後のアコギに比し
やや広め(YAMAHAのLシリーズと同じ?)で、
U字シェイプのネックは握りやすく、手にしっくりくるんだそうだ。
「〜そうだ」というのは、
これを書いている時点では、まだ〔Furch D41CR〕は
自分の手元にはないからだ。
アコギ弾きの人で、アコギの構造や音質について詳しい人は
まるでグルメ評論家のように専門用語を操って
アコギについての評価を口にする。
自分はいろんなアコギを弾くたびに
あの人の言っていたのはこのことろうかと
アコギの構造や音について考えを巡らすが、
実際のところ正しく分かっているわけでない。
だから、
M楽器のA氏のいうところの
「箱鳴り」も「アタック感」も分かったようでいて
うーん、ほんとうはよく分からないかもしれない。
来週、
ワシの手元にこのチェコ製の〔Furch D41CR〕が届いたら
そのことを、じっくりまったりうっとり確かめてみたい。
それじゃ、また(*^^)v -
from: 弾き語りストさん
2011年03月02日 16時24分31秒
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【カナダメイドのアコギって、なんかとてもいい感じがするのだ】
【カナダメイドのアコギって、なんかとてもいい感じがするのだ】♪弾き語りストですカナダ製、あるいはカナダメーカーブランドのアコギに注目しているアコギ弾き
【カナダメイドのアコギって、なんかとてもいい感じがするのだ】
♪弾き語りストです
カナダ製、あるいはカナダメーカーブランドのアコギに
注目しているアコギ弾きは意外と多い。
自分もその一人だ。
〈Seagull〉〈Art & Luthier〉〈Simon&Patrick〉〈Larrivee〉〈Garrison〉
…ほか、カナダブランドのアコギは調べてみるとけっこうある。
自分は、Seagullを楽器店で弾いたことがあり、かつオークションで落札しそこない、
Simon&Patrickを最近オークションで落札して現在持っており、
Garrisonを昨年、ある楽器店に転売した。
カナダ・アコギに関して、私はその程度の人なのだが。
カナダブランドが注目されている理由を推測すると(私なりに…)
カナダは森林資源が豊富=良質のアコギ用材が豊富にかつリーズナブルに入手できる。
村人のほとんどがアコギ製作に従事していて、職人のハンドクラフトによる
ていねいな造りを標榜している、某メーカーのセールスコピーにあるように
カナダ国内で一貫生産されているので高品質である。
台湾や東南アジア、中国南部とは異なり、カナダの冷涼な気候は
アコギ製作に最適の環境である。
こうしたメリットはカナダのアコギメーカーが常々PRしていることでもあり、
実際にその通りなのだろう。
が、その一方で、カナダ製のアコギのネックの不具合やピックガードの剥がれ、
あるいは大手メーカーによる地元メーカーの買収や、
生産工程の中国移管など、カナダのアコギについて好ましからざる情報も耳にする。
黒人はスポーツ万能で歌が上手い。
南米人は陽気で酒に強い。
露西亜人はアル中気味で気が荒い。
伊太利亜人は怠け者で助平だ。
日本人は小心者で頭が固い…みたいな
先入観とステロタイプで塗り固めたような人種評価に倣って
カナダやそこで製作されるアコギのことを
なんだか、
良い用材を使って腕の良い職人がコツコツと丁寧に造り、
それなのにリーズナブルな価格設定だ…みたいに、
いつのまにか思いこんでしまっているのかもしれない。
中国にはいまや、それこそ実に多くのギター工場・工房があり、
日本や欧米のアコギブランド製品が
これまた、それこそすんごい数で造り続けられているという。
アコギ造りに関しても、もはや中国のことを抜きには
考えられない状況だ。
同じ中国国内のアコギ工場・工房は経営方針や技術力にも格差があり
中国製アコギでも素晴らしいと評価するアコギ弾きと、
中国製アコギは造りが雑で程度が悪いというアコギ弾きがいて
これまた、ひとくくりで〝made in china〟を云々することなどできない。
自分は、
腕の良いギター職人が一から十まですべての工程を担当して
最終的に出来上がる、手作りのとても素晴らしいアコギが最高のもので
それは間違いなく造りも見た目も、もちろん弾きやすさも音質も
文句のつけようもないアコギになるだろうと
実に単純に考えてきた。
実際にはそんなアコギは百万単位の手の届かないしろものになるから
せめてそれに近い形で、
少数生産の工房でそれぞれの工程のエキスパートが集まって
コツコツと造っているようなアコギが手に入ればラッキーだな、という
レベルで、現実的な願望が落ち着くことになる。
だから、
いくらメーカーの技術者が生産国に派遣されて、
メーカーの工場と同じレベルでアコギが生産されていると言っても
より効率的に生産数をこなして外貨を稼ぐことが優先課題となっているような
新興経済大国で作られたアコギには、どうしたって
100%の信頼感は持てない。
んなこたぁ無い。
そんなのは素人のあかさかさかすで、
かの国のものだって本国と遜色ないよ。
価格が安いのは人件費や物価の差だよっていうかも知れないが、
その人件費のところが肝心なんじゃないのか?
一方で、180年以上の歴史でアコギに関わってきた国の人が造るものと、
かたや、アコギにたいした思い入れもなく
ただ、外貨獲得の生産活動の一つとしてちゃっちゃか
造り続けている国のものは、同じわけはないんじゃないの、
と思わずにはいられない。
といいつつ、
自分もまた、本国ブランドの中国製アコギを3本持っている。
それはほかでもない、価格の問題で仕方ないのだ。
本国のものが、自分に手に入れられる価格なら迷わずそれを選ぶが、
それが無理だから中国製で「我慢・妥協」したことに他ならない。
それはある意味、コピー商品を、
それと承知で使っているのと同じだ。
本物と同じ素材で同じ手法で造られ、
かつご丁寧に本物のロゴまで使われている。
合法的な模倣品ということになってしまう。
これが、
オートメーションで造られる
画一製品なら、企画が日本で、
生産が中国・台湾・マレーシアでもまったく構わない。
しかし、
ハンドクラフトの影響要素が強く、
作り手の精度が製品の良し悪しに色濃く影響する
アコギのようなものの場合は、
本国の技術指導がどれほど熱心に精確に行われていても
肝心の製造国の造り手の側に、ブランドに対するプライドも
アコギに対する高度なノウハウ・スキルがなければ
出来上がるものに期待などできない。
そんな中で、
豊富な原材料と低廉な原価構成により
国内で一貫生産されるカナダメイドのアコギに
注目してしまうのは、自然な流れだったのかもしれない。
冒頭で書いたように、
(もちろん全てに当てはまるわけではまったくないが)カナダメイドの
アコギの不具合を指摘する声も時々聞くけれど、
なんか、いいのである。
なんか、カナダ製アコギって、いいような気がするのだ。
根拠の薄い、あまり論理的でない判断だけれど、
中国・台湾・韓国・ベトナムあたりのアコギよりも
なぜか、すごくイメージは上位にあるのだ。
それは、
行ったことも見たこともない「カナダ」という国に対する
漠然とした〝イメージ〟なんだろう。
あるいは、
「カナダ」についてなんら真実の情報を
持っていないことによる勘違いかもしれんが…。
去年、手放した、〔Garrison〕というアコギは、
グラスファイバー製のプレーシングが特徴だったけど
残念ながら、カナダ製ではなく、中国に生産拠点が移ってしまってからの
モデルだった。
それでも、強くハリのある低音と、しっかりした造りだったなぁ
という記憶がある。
先日Netオークションで入手した、
〔Simon&Patrick S&P 6 Mahogany CEDAR〕は、
カナダ国内メイドで、中古ながら使用感の少ない美品だ。
CEDAR(シダー=ヒマラヤ杉)単板トップ、サイド&バックが合板Mahogany。
弦高設定も12Fで6弦2.5ミリ・1弦2.0ミリと理想的で、
サティン・フィニッシュ(セミグロス)の手触りも心地良く
とても弾きやすいので、よい物を入手できたと喜んでいる。
ハードケースの外観状態から、
購入から10年以上は経過している様子で、
ヘッドストックのロゴデザインから判断すると
Simon&Patrickの旧モデルシリーズだと思う。
どこかに長く仕舞われていたんだろうことは
ケース内とアコギ本体から漂う物置臭ささからも
感じられるが、
それがタバコによるものでないことが幸いだった。
喫煙者には悪いが、
紫煙、ニコチンの臭いほどやっかいで嫌な物はない。
それに比べたら、物置のほこりくささなど
ハードケース内にココナッツバニラの湿度調整剤を投入しておけば
いつかはかぐわしきものに変化してくれるだろう。
アコギは、
大事に弾き続ければ、まさしく一生モノの相棒だ。
アコギを弾かない人にとっては
どれほど高価で良質なアコギもたいした価値のあるものではない。
車も掛け軸もソフビ人形も
価値観の決定権は人の〝気持ち〟次第だ。
価値観などと大上段に構える必要もなく
「いいじゃないの、好きならば」が、趣味の世界なのだ。
ひょっとしなくても、
(もちろん持ってないが)二百万円のMartin D45も
子供の頃、ポケットにしまっていた瓶ビールのあの王冠も
〝価値観〟ということじゃ、まったく同等なんであろう。
それじゃ、また(*^^)v