２０１５．５．２５　　　タオルミーナを発つ日衝撃的な知らせが届いたのです。

ナポリに旅立つ日の朝、ロビーでメールを開くと前日夜ピエンツァに住む友人からのメールが届いていました。
一週間後にモンテプルチアーノでお会いする事になっているので何か連絡かな・・・
そう思って開いたページに
「今朝知子さんがとっても安らかな顔で旅立ちました」
モンテに住む友人の知子さんが亡くなった知らせでした。

ご病気のことはご本人から伺って心配はしていたのですがまさかこんなに早く・・・
もう何も考えることができませんでした。

今回は教室の生徒さん３人をモンテ・フィレンツェ・ヴェネチアと案内するのでモンテでは知子さんご夫妻に宿泊先やトスカーナめぐりの案内をお願いしてあったのですが４月始めに知子さんから「手術をして療養中なので案内を他の人に頼みましたのでよろしくお願いします」と連絡があったのです。

難しい病気と分かっていたので心配していましたがまさか！！！
ここから先はつらい旅になりました。

昨年モンテに行った時にはご自宅でお食事をご馳走してくださりモンテを離れる前日は遠くアレッツォまで連れて行ってくれました。
モンテに行けば知子さんが居る！
それがどんなに安心できる事だったか！

抑えきれない悲しみでしたがご冥福をお祈りするしか出来ませんでした。

昨年の知子さん。左側の方です。
まだ４５歳の若さでした。



アレッツォに行く途中のピッツェリアでの昼食。



この日お別れした後知子さんのお家のそばで見た夕焼けが忘れられません。
こんなに素晴らしい所に住んでいたのに何故・・・
ご主人との生活が楽しかったと最後におっしゃっていたそうなのできっと安らかに眠っていらっしゃる事と信じています。




帰国後の６月末知子さんと知り合いになるきっかけを作って下さったeriさんのお計らいで一緒に知子さんのご実家に伺う事が出来ました。

お母様が気丈にお話し下さった内容に改めて衝撃を受けました。

知子さんはご自身の病状を何もかもご存じで後の事をしっかり決めていらしたそうです。
イタリアでは土葬が普通ですが知子さんはやはりご自分の遺骨がご両親の元に戻る事を願ってクリスチャンのご主人を説得してイタリアでは数少ない火葬場をご自分で見つけて分骨できるようにしたとお聞きしました。

その強靭な精神力にただただ敬服しました。

お仕事の面でも日本からの観光客をご主人の運転で知子さんが案内していたのでご自分が居なくなった後のことを心配して知り合いの日本語の出来る方に仕事内容をしっかり伝授して後を託したそうです。

４５歳余りにも若すぎる死でした。
知子さんの居ないモンテプルチアーノにまた行く事があるかどうか・・・

でもきっとまた行って知子さんつながりの方と思い出話が出来る日が来ると信じています。
ご冥福をお祈りいたします。