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奇跡をくれた犬たち

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公開 メンバー数:8人

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  • from: きなこさん

    2011年10月22日 02時36分53秒

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    「くーちゃん、ここから犬を見ていてね。お母さんは、何かおやつを持ってくるから」

    「うん」

    私は、急いで家の中に入り、犬用のビスケットを数枚持ってくると、犬を驚かせないように、ゆっくりとした動きでそっと玄関から出た。

    「おいで」

    持って出たビスケットで、庭をうろつく犬をおびき寄せようというのだ。が、私の作戦は、玄関を出た時点であえなく玉砕(ぎょくさい)する。玄関のドアからすべるようにして出てきた私の姿を見るやいなや、その犬は脱兎(だっと)のごとく裏山へと走り去ってしまったのだ。

    「あ〜あ、犬、逃げちゃった…」

    行き先のなくなったビスケットを手の中で持てあます私の耳に、三女の残念そうな声がむなしく響いた。

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