今日見てきたのは当然のごとくDREAM WORKSの「長ぐつをはいたネコ」だが、これが現れる前は、私の中で「長靴をはいた猫」と言えば東映アニメーションの方だった。
　その昔――まだ私の年齢が一桁だったころ、夏休みなどに「東映まんがまつり」という映画を放映していた。何作品も同時上映をしていた子供向け映画である。その中に「長靴をはいた猫」があった。
　あまりに古過ぎて、この映画のDVDがレンタルショップに並ぶことはなさそうなのだが、今でもこの「長靴をはいた猫」の主人公・ペローの画像だけは見ることができる。東映アニメーション制作の映画作品の冒頭や、キャラクター商品の隅っこにシールとして貼られている。読者の皆さんは、東映アニメーションの作品に羽根つき帽子をかぶった猫の絵を見たことはないだろうか？　最近だとプリキュアの映画などで見られるはずだ。
　その東映アニメーションの「長靴をはいた猫」のストーリーは、原作の童話に沿っており――飼い主の少年をお姫様のお婿さんにするために、長靴をはいた猫ことペローが活躍する。

　当然のことながら、DREAM WORKSの「長くつをはいたネコ」はこんなストーリーではない。童話の「長靴をはいた猫」には一切沿っていなかった。予告編を見たときから予想はしていたが、本当にまったく別物だった。

　でも、面白かった！！　そして、子猫時代の長くつをはいたネコことプスは可愛かった。
　なにより声優を務めた竹中直人の声とキャラクターがぴったりと合っている。一見の価値ありである。