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続 哲学〜真理〜探求について

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  • from: 沙羅(Sarah)さん

    2013年12月21日 06時53分06秒

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    影の現象学



    『聖職者である樋口和彦は、はやくから現代人のこのような死に対する態度の問題点を指摘している。彼は古代人や中世人が死を自然の一部と見て、死の固有の意義をその世界観のなかにうまく取り入れていることを指摘し、それに反して、現代人は「『死』の取扱い方があまりにも片よっているために、死に対する極度の恐怖感などをおこし、人間を極度に不幸な状態におとしいれ」ていると述べている。

    確かに、第三章の「地下の世界」において少し触れたが、古代人や中世人は彼等の世界観のなかに、象徴的で可視的な「死の位置」を定めている。しかしわれわれ現代人にとっては、死者の世界がその世界観の中に位置づけられていないのである。

    これについて、樋口は、「このような現代人の『死』に対する考え方は、更に現代人の誤っている素朴な肉体観とも関連をもっている。現代人の多くは自分の肉体は無限に直線的に発展しつづけると素朴に考えている。・・・・・・・・したがって、死は現代人にとって、いつも『経験しないなにか』であり、生の延長上にしかなく、結局、死は経験せずにすむものという直線的な死生観を信じている」と指摘する。』
    影の現象学/河合隼雄/思索社P226-227




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