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from: 編集長さん
2012年09月23日 17時28分07秒
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視覚障がい者と将棋
僕の数少ない趣味が「将棋」なんですが、近くの福祉センターで将棋
サークルに入りまして、皆でワイワイガヤガヤ言いながら将棋を指して
いるんですが、メンバーの中に視覚障がいの方がおられるんです。
一体どうやって将棋を指すのかと思ったら、視覚障がい者用の盤と駒
があるらしいですね。今日初めて見せてもらいました。
盤には線が浮き出た形になっていて、マス目が触って分かるようにな
っています。そして駒には側面に点字がピンで打ってあるんです。初め
て見るその将棋セットに、他の皆さんも興味津々で、対局を申し出てく
る方が絶えなくて大変でした。
僕もその方と対局しました。僕が指した手を読み上げて知らせるんで
す。そしてその方がマス目を触って駒を動かすのですが、読み上げて知
らせる前に『あ、そこに動かしたんやね』と言って、触って確認する前
に言うので、『どうして分かるんですか?』と聞くと『大きい駒と小さ
い駒では音が違うから、それで分かる時があるね』と言うんです。
あの小さい駒のわずかな大きさの違いが音で分かると言うのです。
『桂馬と香車とかなら分かりづらいけど、歩と飛車の違いとかなら分か
るよ』と言われていました。
その方は中途失明で、見えなくなってから30年になるという事でし
た。人間というのは目で見て入ってくる情報というのが6割から7割だ
そうです。その目からの情報が取り入れられなくなったら、替わりに他
の器官が発達すると聞いた事がありますが、そこまで発達するもんなん
ですね。^^;
勝負の方は、ここまで書いたらもう分かりますよね。コテンパンに負
けました。対局後は僕の指した手まで覚えていて、『ここはこうした方
がいいよ』と教えてくれたりして、格の違いを見せつけられました。
対局後は色々と話をしたのですが、点字・点訳講座を受けていると話
すと『今度、棋譜の点訳をお願いしようかな』と言われました。
思わぬところから新たな目標が出来た一日でした。
※棋譜
将棋の指し手をマス目の番号の数字に合わせて文字で書いたもの。
「歩」を七段目の6列目に動かすと「7六歩」というふうに読み上げる。
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