「サンタ・ルチア祭壇画」と急に言われても作品が直ぐに浮かびませんが、作品画像を見れば「ああ、あれか」と直ぐに分かるかと思います。

ウッフィツィ美術館で展示されています。1445年頃に制作されました。
「玉座の聖母子と四聖人」と言う、祭壇画としては定番みたいな作品ですが、実は西洋絵画史上重要な意味を持つ作品として有名です。
この作品以前には、聖人をパネル毎に別れて描かれた多翼祭壇画の形式が一般的でしたが、この作品では御覧のように、従来中央パネルとして描かれる玉座の聖母子とパネル毎の聖人たちが一つの画面で描かれる、所謂聖会話方式による最初の作品なのです。

それにしても洗礼者ヨハネについつい目が行ってしまいます。この作品の印象となると、聖ヨハネに尽きてしまう私です。