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from: シニョレッリさん
2012年12月27日 09時19分43秒
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苦手選(4) ティントレットの「最後の晩餐」(ルッカ大聖堂)
ティントレットは多作な画家で、イタリアでも名の知れた美術館の殆どで彼の作品が展示されています。
初めてルッカ大聖堂に行った時、彼の「最後の晩餐」があったので、驚くと同時に妙に感心しました。「ルッカからでも注文があったのですね」と。
ヴェネツィアや当時ヴェネツィア領だった所の教会で彼の作品があるのは自然ですが、当時、ルッカは独立した都市国家でしたから、彼に作品を依頼する確たる理由に思い当たりません。
ヴェネツィアは海水のためフレスコ画が向かない土地でしたから、フレスコの代わりにキャンバス画を壁に貼り付けるという事で大画面のキャバス油彩画が盛んになったとの事です。また、ヴェネツィア政府はヴェネツィア領だった各都市に対して、ヴェネツィア共和国繁栄のPR手段として大画面の絵画を贈ったそうです。それによって共和国政府の公式画家になると多数の大画面絵画の注文を受けることになりました。
ティントレットはその代表的な画家で、多くの弟子を抱えた大工房を運営して多くの作品を手懸けたそうです。ティントレット作と言っても彼の手が全く入っていない作品も結構あって、駄作・凡作の類も少なくありません。
弟子は独立してギルドに入会し、親方になるのが夢だった筈ですが、今日まで名が残っているティントレットの弟子は息子のドメニコとマルティン・デ・ヴォスくらいしかいませんでした。
アンドレア・デル・サルトと比べれば何たる違いでしょうか?-
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