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独断と偏見で楽しむイタリア芸術

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  • from: シニョレッリさん

    2014/04/05 16:53:55

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    リナッシメント芸術家(43) Giovanni Battista Trotti detto il Malosso

    久し振りにリナッシメント芸術家シリーズをやりましょう。

    今回は、後期ルネサンスにピアチェンツァ、クレモナ、パルマなどで活躍したジョヴァンニ・バッティスタ・トロッティ通称マロッーゾを取り上げます。

    Giovanni Battista Trotti detto il Malosso(1556クレモナ生まれ-1619パルマで没):クレモナ派のマニエリスム期で最も偉大な画家とされているジョヴァンニは、故郷クレモナで工房を構えていたベルナルディーノ・カンピに師事しました。
    師匠ベルナルディーノは、カミッロ・ボッカチーノの影響を受けた豊かな色彩と幻想的な効果をもたらす明暗法を駆使したヴェネツィア・スタイルに独自の成熟性を加味した画風でしたが、当然のことながらジョヴァンニの初期の画風は師匠の画風を引き継いだものでした。
    しかし、パルマで仕事をするようになってから、当時のパルマで大活躍していたコレッジョの影響を次第に受けるようになり、やがてコレッジョのスタイルを基調に、明暗を強調した表現と冷たく鮮やかな色彩を駆使した独自の画風を確立するようになりました。
    また、パルマで出会ったベルギー人画家から北方ルネサンスと風景描写の刺激を受けて、次第に風景描写を自作に取り入れるようになりました。
    通称のMalosso(調べましたが辞書には載っていない単語です)とは「悪い骨」と言う意味ですが、ジョヴァンニは、ボローニャ派のアゴスティーノ・カラッチとともにパルマ宮廷に雇われましたが、絵画制作や作品の評価を巡って二人の意見が違って、度々衝突を繰り返すようになりました。そうして、アゴスティーノはジョヴァンニを「悪い骨」と呼んだので、それがそのままジョヴァンニの通称になってしまったのです。
    ジョヴァンニは、ピアチェンツァでの活躍によって、ファルネーゼ家から気に入られ、やがて「騎士の称号」を得たのです。
    弟子にStefano LambriとCristoforo Augustaがいます。

    彼の代表作5点を挙げましょう。

    「羊飼いの礼拝」 ミラノ市立博物館(スフォルチェスコ城)

    「聖女ウルスラの殉教」 アッシジのサン・フランチェスコ聖堂修道院の所蔵

    「キルケ」 パルマのPalazzo dei Giardino

    「バラの聖母」 リミニ市立美術館所蔵

    「磔刑」 クレモナ大聖堂

    他の彼の作品ですが、ブレラ絵画館、ローマ区立古典絵画館(バルベリーニ宮)、クレモナ、ピアチェンツァ、パルマの教会などにあります。
    彼の端正な古典的な画風が大好きです。それに明暗を強調した表現はカラヴァッジョを模わせるものがあると思います。

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