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独断と偏見で楽しむイタリア芸術

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  • from: シニョレッリさん

    2014/04/09 16:31:23

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    リナッシメント芸術家(45) Giuliano Amedei

    今回は、ルネサンス初期にローマ、フィレンツェ、アレッツォ、ボルゴ・サン・セポルクロなどで活動した画家、写本彩色家ジュリアーノ・アメデイ(またはアミデイAmidei)を取り上げます。

    写本彩色ですが、先ず、彼の作品を見て頂ければ、直ぐにお判りになると思います。

    未だ印刷機のない時代でしたから、本は書き写し、つまり写本であり、時にこのように絵画等で装飾されることがありました。文字の書き写しだけを行う人、装飾だけを手掛ける人、書き写しと装飾の両方をやる人、と形態は様々だったようです。

    Giuliano Amedei o Amidei(1446頃フィレンツェ生まれ‐1496ルッカで没):恐らくジュリアーノの父によって、僅か1歳の1447年にベネデット会に入信し、1453年に僧籍に入りました。やがて、フィレンツェのサンタ・マリア・アンジェリ教会(下の写真)に設けられた教会関係の彩色写本室に入り、修業することになりました。

    ブルネッレスキのロトンダで有名な旧サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会

    当時、彩色写本室はフラ・アンジェリコが主導しており、絵画もフラ・アンジェリコに師事したと考えられています。
    その後、ボルゴ・サン・セポルクロの教会に転籍されましたが、その地でピエロ・デッラ・フランチェスカと出会い、強い影響を受けました。ピエロに弟子入りしたとの説があります。
    当時、ピエロはミゼリコルディアの多翼祭壇画を制作中でしたが、その裾絵の一場面をジュリアーノに制作を任せたと言われています。(異説もあります)
    ミゼリコルディアの多翼祭壇画は、現在、サンセポルクロ市立美術館で見ることが出来ます。

    サンセポルクロ市立美術館

    ピエロ・デッラ・フランチェスカの「ミゼリコルディア(慈悲の聖母)の多翼祭壇画」です。裾絵の右から1番目がジュリアーノの作品と言われています。

    これがジュリアーノが制作したとされる裾絵です。

    1459年、フラ・アンジェリコとピエロ・デッラ・フランチェスカの推薦を受けて、ローマ教皇庁に雇われました。主に彩色写本を担当したようで、画家としては、それほど評価を受けなかったようで、大きな仕事には関与しなかったようです。
    1460年台の後半にアレッツォの教会に転籍したようですが、アレッツォに移ってから祭壇画を多く手掛けるようになりました。
    1470年台の中ごろになると、僧籍のまま、彩色写本と祭壇画を手掛ける専門の画家になったようです。
    度々、ローマに旅をして、システィーナ礼拝堂のドメニコ・ギルランダイオやペルジーノらのフレスコ画制作を熱心に見学して多くを学んだとされています。
    しかしながら、ジュリアーノの画風は、ネッリ・ディ・ビッチやジロラーモ・ディ・ジョヴァンニ・ダ・カメリーノの強い影響を受けたもので、彼が師事したフラ・アンジェリコやピエロ・デッラ・フランチェスカの影響は認めらず、彼が熱心に学んだとされるドメニコ・ギルランダイオやペルジーノのスタイルとは全く無縁でした。
    私が観た彼の作品は下記の3点です。
    ピサ、国立サン・マッテオ美術館:「聖母子と四聖人」「聖母子と四聖人」
    カプレーゼ・ミケランジェロ(トスカーナ州アレッツォ県)、Museo Michelangiolesco:「聖母子と四聖人」

    国立サン・マッテオ美術館です。
    ジュリアーノの二作品ですが、2011年4月に行った時には確かにありましたが、2013年5月に行った時には展示されていませんでした。何故でしょうか?

    カプレーゼ・ミケランジェロにある市立美術館(Museo Michelangiolesco)です。

    カプレーゼ・ミケランジェロ市立美術館にある「聖母子と四聖人」です。

    他にも彼の作品を見たと思いますが、資料と写真を探すのが大変なので、このくらいで勘弁してください。
    権威があるWeb Gallery of Artにリストアップされている画家なので、一応それなりに評価されている一人でしょうが、私としては余り感銘を受けませんでした。

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