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from: シニョレッリさん
2015年05月05日 06時28分58秒
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傑作選(86) マンテーニャの「サン・ゼーノの祭壇画」
今回は、マンテーニャの最初の傑作である「サン・ゼーノの祭壇画」を取り上げます。マンテーニャ28歳ころの1457年から1460年までの三年間に描かれた作品です。
ヴェローナのサン・ゼーノ・マッジョーレ聖堂にあります。
ヴェローナの守護聖人サン・ゼーノに捧げられた教会です。
San Zeno(Mauretania 300c-Verona 371)は、ヴェローナ司教で、説得力ある説教で人々から深い尊敬を集めました。通称”Il Vescovo Moro"と呼ばれたように、Mauretania、つまり西アルジェリアから北モロッコの地中海に面した北アフリカの出身で、黒人でした。
クリプタがあるために、主祭壇と後陣、主身廊は一段高い所にあります。
主祭壇を飾るのがマンテーニャの作品です。
マンテーニャの「サン・ゼーノの祭壇画」です。
祭壇画は三幅対になっています。一枚の絵のように見えますが、コリント式円柱で仕切られた額縁によって、そう見えるだけです。
この聖堂にあるマンテーニャの真作は、祭壇画上部の「聖母子と聖人たち」だけです。
中央パネルの「聖母子」
向かって左のパネルは左から「聖ピエトロ、聖パオロ。福音書記者聖ヨハネ、聖ゼーノ」です。
向かって右のパネルは左から「聖ベネデット、聖ラウレンティウス、聖グレゴリオ、洗礼者聖ヨハネ」となってます。
裾絵の「磔刑」です。
1797年、ナポレオンはヴェローナに攻め入り、沢山の美術品を戦利品としてフランスに持ち去りました。
ナポレオンの没落後、1815年にこの作品が返還されましたが、何故か3枚の裾絵だけが取り外されてフランスに留まり、現在に至ってます。
その後、幾度となく、フランス側に裾絵の返還要求が出されましたが、フランスは拒否続けています。
仕方がないので、複製画を制作し、元あった場所に嵌め込みました。この「磔刑」はコピー画なのです。
「磔刑」の本物はルーヴル美術館にあります。
裾絵の「ゲッセマネ園の祈り」です。これも複製画です。
本物はトゥール美術館にあります。
裾絵だけ展示しても意味がないように思いますが、フランスの美術館はそう思っていません。私にはまったく理解できません。
裾絵の「キリストの復活」です。これも複製画です。
本物は、トゥール美術館にあります。
ナポレオンは、イタリア美術品ドロだったと思います。フランスで展示されているイタリア美術品の多くはナポレオンが持ち去ったものです。でも、先の大戦でドイツ軍がフランスの美術品を持ち去りましたが、フランスはその行いに対して非難囂々でしたね。
ナポレオン軍は良くて、ドイツ軍はダメ、フランスの自分勝手な倫理観には呆れてしまいます。
イタリアに返還して欲しい、これが私の願いです。-
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ぐら姐、
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コメント: 全2件
from: ぐら姐さん
2015年05月06日 10時35分41秒
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シニョレッリさん、
>ナポレオン軍は良くて、ドイツ軍はダメ、フランスの自分勝手な倫理観には呆れてしまいます。
イタリアに返還して欲しい、これが私の願いです。
もう拍手を100万個ぐらいつけたいぐらい同意します。
裾絵だけ1枚飾ってどうするの!ですよね。
サン・ゼーノ・マッジョーレ聖堂は、冬に見てきたばかりなので、
とても身近に感じられ、よけいに返してほしいという感情が湧きます。
ルーブルも、大英博物館も泥棒ムゼオですよね。
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from: シニョレッリさん
2015年05月06日 14時59分29秒
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ぐら姐さん、
コメント有難うございます。
イタリアには泥棒ムゼオがありませんね。取り戻すべき美術品は膨大にありますが、わざわざ盗むような他国の美術品はありませんから。
美術品はお宝なんですね。
ミュンヘンのアルテ・ピナコテークにある、有名なラッファエッロの「テンピの聖母」です。これの譲渡価格が大臣の年棒の20年分で、その金貨を数えるために大変だったという逸話が残ってます。
「高価過ぎて買っていられない、だから侵攻して強奪するのが経済的」、というのがナポレオンの信条なんですね。
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ぐら姐、