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独断と偏見で楽しむイタリア芸術

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公開 メンバー数:54人

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  • from: シニョレッリさん

    2015年05月14日 15時20分48秒

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    傑作選(90) カラヴァッジョの「慈悲の七つの行い」


    これが作品です。1607年頃に描かれました。
    5月11日、ニューヨークのクリスティーズのオークションで、ピカソの「アルジェの女たち」が史上最高となる215億円!!で落札されたそうですが、「慈悲の七つの行い」がオークションされれば、落札額はいくらになるんでしょうかねえ、なんて思いました。
    西洋絵画史上、真の改革を成し遂げたカラヴァッジョが描いた作品ですから、まさかピカソよりも低額とはとても思えませんが・・・

    ナポリのトリブナーリ通りです。

    トリブナーリ通りに面してピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア聖堂があります。

    聖堂の主祭壇を飾るのがカラヴァッジョの作品です。

    聖堂はミサが行われる現役の教会ですが、美術館として公開されてます。勿論有料です。

    ところで、作品の鑑賞のポイントやこの作品が描かれた背景など、ご質問などを頂ければ、答える用意はしていますが、ありませんね。

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コメント: 全3件

from: ぐら姐さん

2015年05月16日 02時04分26秒

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シニョレッリさん、

このサークルは、美術事典のようですね。
これまでなぜか質問していいと思わなかったのですが、
今度から、気軽に質問をさせていただきます。

それにしても、

> この作品のゴチャゴチャ感がピオ・モンテ聖堂の周囲の喧騒と見事にマッチしていることも忘れてはいけません。

こういう見方、とても新鮮です!
そして深く納得、同意します。
ありがとうございました。

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from: シニョレッリさん

2015年05月15日 13時57分30秒

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ぐら姐さん、

コメント、有難うございます。

この作品を理解するには、先ず「慈悲の七つの行い」とは何ぞや、から始めないといけないのです。

聖書のマタイ(聖マッテオ)の福音書25章34節に載っているのですが、キリスト教徒ではない普通の日本人にはチンプンカンプンですね。

この辺は受け売りをそのまま書いておきますが、これが分からないとこの作品を理解できないので厄介なところです。
食物の施与
飲物の施与
旅人の接待
衣服の施与
病気の治療
囚人の慰問
死者の埋葬

以上の七つの行為が「慈悲の七つの行い」です。

それで、この七つの行いが一枚の絵画に描きこまれているのです。
一つの行いでも十分に一枚の作品の主題になるべきところを、七つを一枚に収めているので、どうしてもゴチャゴチャした感じを受けます。
でも、この作品の一部分を見ながら、七つの行いのうち、どの行いが描かれたのか、それを考えながら、この作品を鑑賞するのも醍醐味でもあるのです。
一つの施与などが何処に描かれているのかを探しながら観るのも中々良いものです。
この作品のゴチャゴチャ感がピオ・モンテ聖堂の周囲の喧騒と見事にマッチしていることも忘れてはいけません。

病気の治療

飲物の施与

食物の施与

旅人の接待 この場合の旅人は巡礼者のことです。

死者の埋葬

衣服の施与

囚人の慰問

カラヴァッジョがローマで殺人を犯し、逃げてきたナポリでも高名な画家が来たと言うことで、早速仕事が舞い込みます。
最初のナポリ滞在で仕上げた作品の一つがこの作品で、教会から依頼を受けた金融機関との契約書が残っていて、画料が470ドゥカーティ(ヴェネツィア金貨)でした。
1ドゥカートが今の価値でどのくらいなのか、諸説があって良く分からないのですが、10万円だと仮定すれば4700万円と言うことになります。
因みにティツィアーノの高貴な貴族の肖像画が300ドゥカーティ、ヴァチカンにあるミケランジェロのピエタ像の製作費が450ドゥカーティでしたから、カラヴァッジョの画料が非常に高かったことが分かります。
この事から、当時、引く手数多の人気画家だったことが分かります。

こういった背景があるので、もしオークションに出品されるならば、ピカソよりも低額になるとは考えられないと思った次第です。

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from: ぐら姐さん

2015年05月14日 19時39分33秒

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ありますよ~
この作品の鑑賞のポイントやこの作品が描かれた背景など、是非教えてください。
そうすると、またナポリに行って、またここに入館しないといけなくなりますが、
同じものを観ても、違う受け止め方で観ることができて、面白いと思います。

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