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from: シニョレッリさん
2016年05月15日 09時07分31秒
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ナポリ、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会
美術館・教会巡り(468) ナポリ、ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア教会
カプアーナ城からダンテ駅へと通じるトリブナーリ通りです。
如何にもナポリらしい、バイクや車が疾走する喧騒に満ちた裏通りです。
通りに面して教会があります。
教会らしい外観をしていないので、うっかりすると見過ごすことがありそうです。
余談ですが、ナポリでは、大体このホテルに泊まることにしてます。教会前に広場にあるので、教会に行くのが便利だからです。
カラヴァッジョ作品がある、この教会は今でこそ美術館になっているので、決まった開館時間に行けば、ミサの時を除いてカラヴァッジョ作品を鑑賞出来ますが、美術館になる以前は、滅多に開かない教会で、作品を拝めるかどうかは運次第でした。
このホテルに泊まり、開くのを待っていたものでした。それでもナポリ滞在中に一度も開かないときがありました。
ただ、気になるのは、この美術館と教会が記載されてないガイドブックが多いことです
1601年8月、プロテスタントに対抗するために、7人の貴族によって設立された慈善団体がピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディアです。
設立後、教会を建てることになり、1602年に創建され、1606年に完成しました。
美術館は教会と画廊に分かれています。今回、取り上げるのは教会だけです。
通りから中に入ります。切符売り場は入って左側にあります。
教会の中庭です。
中庭にある彫刻
中庭に出る右手前に教会への入り口があります。
入って直ぐの所に「慈悲の聖母」があります。
中に入りました。
内部は八角形です。7つの礼拝堂と主祭壇があります。
稀に団体さんが来ることがありますが、拝観者はそれほど多くありません。
クーポラ
主祭壇です。
主祭壇画はカラヴァッジョの「慈悲の七つの行い」(1607)です。
教会は1606年9月に完成しました。翌月の1606年10月、当時、ローマから逃亡して偶々ナポリに来ていたカラヴァッジョに祭壇画が注文されました。
そうして1607年1月に完成したのが、この作品です。
制作料は400ドゥカートだった記録が残されてます。カラヴァッジョの画料が4000万円ということになります。
同信会が行っていた慈善事業を聖書の記述によって表現した作品です。
7つの礼拝堂には、それぞれ祭壇画が掲げられてます。
バッティステッロ(カラッチョロ)の「聖ピエトロの牢獄からの解放」(1615)
バッティステッロの代表作です。
ルーカ・ジョルダーノの「十字架降下」(1671)
ファブリツィオ・サンタフェーデの「Tbithaを蘇生させる聖ピエトロ」(1611)
床の中心にある文様です。
ジョヴァン・ヴィンチェンツォ・フォルリの「善きサマリア人」(1607‐08)
ファブリツィオ・サンタフェーデの「マルタとマリアの家のキリスト」(1612)
ジョヴァン・ベルナルド・アッゾリーノの「奴隷を解放する聖パオリーノ」(1626-30)
祭壇画がもう1点ある筈ですが、このところ見当たりません。
ルーカ・ジョルダーノの「キリストと姦通女」
(外部サイトから作品画像を拝借しました)
画廊の窓越しに見た教会内部です。
ナポリに来たら、ここは必訪でしょうね。
(おわり)
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