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from: シニョレッリさん
2023年05月09日 15時55分01秒
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カラヴァッジョ、終焉の地
1610年7月、恩赦間近の情報を得て、ナポリから海路でローマに向かいました。途中のパーロ・ラツィアーレで下船させられ逮捕されました。二日間拘留され多額の保釈金を払って漸く釈放されましたが、カラヴァッジョの荷物は乗船した船と共にポルト・エルコレに行ってしまいました。その荷物の中には、恩赦のお礼用にカラヴァッジョが描いた絵画がありました。
その絵画はカラヴァッジョにとって貴重なもので、荷物を追って、パーロ・ラツィアーレから徒歩で灼熱の中、ポルト・エルコレに向かいました。重い熱病に罹ってポルト・エルコレで没した、というのが定説です。
しかし、下船させられたパーロ・ラツィアーレの城で、教皇庁の了解のもとにマルタ騎士団によって斬首されたという説があります。
私がパーロ・ラツィアーレとポルト・エルコレに行った感じでは、カラヴァッジョの終焉の地はパーロ・ラツィアーレであると確信するようになりました。
パーロ・ラツィアーレには城しかない小さな港です。人を消すには絶好の場所に思えます。
ポルト・エルコレには、カラヴァッジョが実際に行ったという確実な記録が無さ過ぎです。
コメント: 全2件
from: nasakuraさん
2023年05月14日 13時09分20秒
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シニョレッリさん、こんにちは。
>パーロ・ラツィアーレとポルト・エルコレに行った感じでは
さすがです。実際にご自分でいらしてその場の空気の中に身を置き、そう感じられたのですね。
それは本物といえましょう。何よりご自分が納得されたことでしょう。
私もそうした旅がしたいです。
この春の旅は、コロナ禍で鈍った旅の感覚を取り戻すのにイタリア入りしてからも数日かかりました。
それでもゆっくりとシチリアの空気に慣れていきました。
そうした中、来てよかった、そう思いました。
行くまでは「もう彼の地を踏むことはないのかも」など弱気になっておりました。
私もあと何年、通えるかわかりませんが、後悔のないようにしたいです。
あと数回マッシモ劇場通いする中で心に残る作品にひとつでも多く出会えたら。
そう願っています(秋にムーティさんが振ります。でも私は行けそうにないのです。そこは残念に思っています。)
またご無理のない程度にこうした深いお話をお願いします、楽しみに待ちます。
from: シニョレッリさん
2023年05月15日 14時05分01秒
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nasakuraさん、こんにちは。
イタリアの旅は、何かテーマがあるとより一層楽しくなりますね。勿論、特に何も考えずに漠然と旅をしても十分楽しいですが。
最近のテーマは専らカラヴァッジョです。
面白いのは、記録や資料が新たに見つかって、従来の説が覆されるところです。
カラヴァッジョの剣が突き刺さって、相手が死んだのは事実ですが、相手が躓いて、地面に転倒する時に、カラヴァッジョの剣に相手の身体が突き刺さって、偶然、大腿動脈が切れて、失血死させたのが真相のようです。決闘による殺人ではなく、過失致死のようです。
カラヴァッジョのその件についての官憲による捜査が始まったのは、事件後1か月も経ってからでした。その理由は、事件の関係者が逃亡できるように、十分な時間を与えるためだったとは驚きです。
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