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from: 哲ちゃんさん
2019年07月24日 17時54分01秒
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拓郎さんからのプレゼント 2
ツアー・ライナーノーツ2
2019/07/24
5:ともだち
誰の事なんだろう?
僕にはこの歌に登場するような友は
過去にも現在も存在しない
強いて「こじつける」なら広島を出る意思を固め
心を許し合い音楽を(バンドを)続けた
仲間達から見た「吉田拓郎」だったのか
旅立っていく主人公は実は「僕自身」だったのか
今回のツアーで歌いながらストーリーに自然に
とけ込んでいく自分を感じた
3拍子(ワルツ)の曲は70年代初期には
まだ多く聴く事があったが
その後は時代と共に聴かれなくなった
「明日の前に」「外は白い雪の夜」など
スローなバラードが好まれた時期があった
今回は曲の途中からイタル(渡辺)の
スティールがカントリーミュージック特有の
ムードを出してこの曲がカントリーワルツ
である事を証明した
またボーカルチームのアカペラによる
「あなたに友達が優しさ~」の部分は
この曲の元々のオリジナルとも言える
古きライブアルバムでの「ミニバンド」の
コーラスを再現したくて4月に始まったリハで
ボーカルチームにこのフレーズを指示した
一人暮らしのマンションでミニバンドと3人
夜遅くまで声をひそめて練習した時代があった
明日の事はわからなかった
無我夢中で1日1日をすごしていた時代だ
それにしてもその頃
こんな詞をよく思いついたものである
この曲でバンドとボーカルチームが
一体となって「詞の世界を表現する」姿は
ちょっとウルっとしないではいられない
(映像と一緒にをお楽しみに)
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6:あなたを送る日
ある特定な人物がモデルで詞を書き始めたが
しだいに内容が「そこに留まらなく」なる
いつの場合もそうだがまずアイデアがあって
書き始めるうちに最初のアイデアから
内容はかなりかけ離れた世界へと突き進み
最終的には全く違う世界観や歌のテーマや
もっと言えば主人公が脚色された人物像に
なる事は僕の作品には多くみられる
この曲も知人の死に向かい合った事実から
頭に浮かんだテーマで始まったが
書き進むうちにテーマが広がって行き
「死」という別れだけでなく
「生」の中での別れの歌にも昇華した
この曲は意味深なように受け止められがち
だからこそメロディーはあくまでポップに
演奏もややトロピカルな味も加えて
最後にリズムパターンを変えてR&B風に
締めくくるのは得意とするところだ
ヒデキ(松原)のベースに誘われるように
バンドが徐々にユニゾンを始める
そんなエンディングは大好きな終わり方
こういうのもバンドの楽しさなのである
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7:I'm in Love
オリジナルCDのイントロのエレキギター
このフレーズ無しには「この曲は始まらない」
過去にステージで何回かはトライしたが
どれもが不満の残る演奏でしかなかった
以来僕はこの曲は「もはや歌う事は無い」と
ツアーを企画するたびにセットリストに
加える事はしなかったのだが
今回リハ直前の武部鳥山両君との打ち合わせで
オリジナル音源を聴きながら
「是非とも歌いたいんだが鳥山がこのフレーズを
オリジナルの空気感そのままに弾いてくれるなら
リストアップするがどうだろう?」と聞いた
鳥山が言った「OKですよ、やりましょう
それにこの曲ってとても素敵なラブソングだと
今しみじみ思いました」
リハが始まって鳥山との直接的なやりとりの中で
「弾きたくなるあらゆるアドリブ」を捨てて
イントロ、歌中の決まりのオブリそして
間奏だけしか弾かないという潔さに徹してくれた
武部が言った「エンディングはどうします?
やはりエレキのソロでしょうかね?」
「いや、ここは俺がメロディーを今言うから
君がピアノで淡々とロマンティックに弾いてくれ」
曲のここまでの素晴らしいアンサンブルを
こわさないようにシンプルに手数も少なく
なおかつ印象的なメロディーを考えた
この日名古屋のセンチューリーホールでの
僕たちミュージシャン全員の愛に溢れた
素敵な演奏をじっくり楽しんでいただきたい
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