この１週間、降り続いた雪が、屋根に１ｍ以上積もって凍っている。屋根と屋根が入り組んで落ちてこないのだ。今日はわりと暖かったので、下ろす気になった。２階の柱にロープを巻きつけ、その先を自分の腰に巻いた。
角スコで思い切り積もった雪に突っ込んだ。ザシュ。ザシュ。３０ｃｍほどの間をあけて。凍った雪は重たい。
一昨年だったか、下ろしすぎて屋根から半分、体が落ちて宙ぶらりんになったことがあった。今年は、半分下ろせばいいと思っているので気が楽だ。もう、終わったと思ってしたにおりると、大きな雪山ができていた。ためいきが一つ。何十回行ったり来たりすると終わるのか見当がつかない。「増えることはない。」と言いながら、大きなスコップで雪を乗せ、向かいの空き地に運ぶ。あたりが暗くなってきた。まだ、半分以上残っている。
煙草を吸いに部屋に戻ろうと、何回思っただろう。その度に、
「もどるともう嫌になってやめてしまうかも・・。明日の朝には、もっと凍って、剣スコでないとくだけなくなる。今日の倍の労力がいる。」
何回も何回も往復した。でも、減っている気がしなかった。あと３０回ぐらいかな。２９回、２８回・・１回。まだまだあった。３０回、２９回・・・・・１回。これを３回繰り返した。さすがに終わった。額にうっすらと汗が出ていた。