寒川小学校のシンボルは，何と言っても中庭の桜ですよね．入学という学校の節目に咲いてはあっという間に散る．短い間であるが故に印象深い．特に中庭の桜は大きくてとても立派でしたね．正面玄関と向かい合う風景は，花が咲いたときも，葉が茂ったときも，紅葉のときも，いつも堂々として美しかった．今にして思えば，桜の木よりも背の低い平屋の校舎もなかなか良かった．国旗掲揚台の横には藤棚があり，初夏には薄紫の花を咲かせた．毎週月曜日の朝礼は余り好きではなかったが，あの中庭は大好きでした．
休み時間，男の子たちは寸暇を惜しむように中庭で遊んだ．臆病な私は余り加わりませんでしたが，桜の木を支えにして馬乗りもしていました．一番人気の遊びは何でしたっけ？手つなぎ鬼だったような気がします．鬼ごっこのときでも，桜の木は鬼から守ってくれる有りがたい味方でしたね．
でも，いつの間にか，あの立派な枝は切り込まれ，優雅な姿は見る影もなくなってしまいました．今はどうなっているのでしょうか？まだ生きて立っているのでしょうか？