自由人って、

私は、大地に根を張って、何千年もの間、人間の営みや、自然界の変化をじっと見つめて生きてきた大木を見ると、
その逞しさに、脱帽する想いになるのでした。
同じ土地で、生涯根を張って生きている人がいる。ほんとうに、凄い事だと想う。

私は、
まるでタンポポの様な生き方をしてきました。
風に吹かれて遠く見知らぬ土地に飛んでいき、其処に根を張って命をつなぐ、
でも、また、風に吹かれて、其処から飛び立ち、また違う土地で、根を下ろして命をつなぐ。
その旅は何処までもつづく気がしてなりません。

旅行者ではありません、移住民です。
ただただ流れ歩く　ジプシーではありません。
その土地に根付いたいと願ってはいるのです。
だから、わたしは、日本人に生まれそだち、カナダの地に根を下ろし、今は、アメリカに根を下ろしています。

だから、生涯一つの土地で根付いて生きる人の気持とすれ違う事がある様な気がします。
いろんな国の人たちと共に生きてきたので、一つの文化という物に、縛られて生きるという事も、私には窮屈すぎます。

自由人　という言葉がありますが、それに近いのかもしれません。
でも、
"自由"　というのは、与えられるものではないから、
何時も、すべて、勝ち取らなければいけないし、
縛られる事もなければ、守られる事もない、
だから、私みたいな人間は、
何処でも共存出来るが、混ざり溶け込む事は難しい。
所謂、"和して同じず"　という存在。
社会の中の一つの模様にななれても、自分の形や色を失う事はない。
私は、世界中にたった一人の私。
気がついたら、孤独であることに気付かされる。
それは、

自由人の定めだと想う。