今夜の小話は「クモの糸」

原作は「芥川龍之介」の　短編小説『蜘蛛の糸」

この芥川龍之介は

漂泊の俳人だった「井上井月（いのうえせいげつ」の

影響を　最も受けた作家

井上井月は　大酒飲みで　身体を壊し　村人の「厄介者」になり

村人は　厄介者の井上井月を　捨てる為　善光寺参りに

連れだし　真冬の田んぼに捨てる　しかし　一人の村人が

井上井月を哀れに思い　自宅に連れて帰るが　息を引き取る

芥川龍之介の　蜘蛛の糸は　或る日　お釈迦様が　雲の上から

地獄を見ていると　カンタダが　地獄で喘いでいた

カンタダは　生前　蜘蛛を殺さなかったので　お釈迦様は　カンタダには

まだ　善の心があると思われ　地獄から　カンタダを　救い上げるため

蜘蛛の糸を　垂らされた

カンタダは　蜘蛛の糸を　よじ登るが　後から　罪人どもが

ぞろぞろ　よじ昇ので　カンタダは　自分だけ　助かるため　

蹴落としてしまう　

それを見たお釈迦様は　カンタダには「悪の心だけ」しかないと

思われ　蜘蛛の糸を切り　カンタダは　真っ逆さまに　地獄に落ちてしまう

「仏教」では「浄玻璃の鏡（じょうはりのかがみ）」があり　悪行をなし

地獄に落ちた　罪人の霊魂は　地獄では「閻魔大王」が　待ち構え

地獄に落ちた　罪人の　生前の悪行を　鏡に映し出し　懲らしめる

という鏡が「浄玻璃の鏡」

だから　人は「生きている間」に「善行」を行わないと「地獄に落ち

天罰が下る」　

天が　罰を下すのではなく　人々が　罪人を「厄介者」として

「処罰」するのが　天罰

天に　代わり　人々が　天誅を下す

井上井月は　仕事もせず　漂泊の俳人で大酒飲みで　病気になり

村人に　迷惑ばかり　かけていたので　真冬　田んぼに　捨てられる

井上井月が　村人に　善行を施していれば　田んぼに捨てられず　

村人たちが暖かく接していた

・・今夜の小話は「善行」を行う話し　

昔の日本人

今の日本人は、心が汚いが　昔の日本人は　心が美しかった

　　二十四の瞳





　　名もなく貧しく美しく