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  • from: Dr. スリップさん

    2019年10月17日 10時26分57秒

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    Stagecoach(駅馬車)1939年 ジョン・フォード 監督

    西部劇は昔から沢山作られているし、マカロニ・ウエスタンなどもありましたが、超古典のこの作品を超えるものは無いと思っています。先ず、登場人物9人がそれぞれ存在感があって、駅馬車という閉空間で濃厚な人間ドラマが演じられます。騎兵大尉の身重の妻(若い貴婦人)、町を追われた娼婦、酔いどれ医者、大尉の妻に心を寄せる賭博師、公金横領した銀行家、酒の行商人、親の仇討のために脱獄したリンゴ・キッド(ジョン。ウエイン)、そのリンゴを途中で捕え護送中の保安官、おしゃべり好きの御者。そして、それぞれ名前の付いた4頭の馬。有名なアリゾナのモニュメントバレーが舞台となります。こんなユニークな乗客たちですから、諍いが絶えません。大尉の妻の早期出産などのアクシデントもあります。そして後半に入り、クライマックスのインデアンの襲撃へと移っていきます。弾が尽き、誰もがもうだめかとあきらめかかったとき、微かに突撃ラッパが聞こえ、夫の指揮する騎兵隊が救援に来ます。この襲撃シーンが大昔の映画とは思えない、超大迫力でした。兎に角馬の疾走が凄い。インデアンは疾走する馬上で華麗に銃への弾の装填をやってのける。騎兵隊は1秒でも速く救援しようと、躓きそうなくらい、なり振り構わず突っ走る。馭者が撃たれ、手綱を手放すと馬の背に乗り移り、先頭の馬の手綱を取って制御するリンゴ。こんな迫力あるシーンはCGが発達した今でも見たことがありません。そして、ラストシーンはリンゴと仇3人との1:3の決闘。このためにライフルの弾を3発だけ残していたのです。エピローグは、難関を乗り越えて惹きつけ合ったけがれ者同士の2人、リンゴと娼婦の馬車での逃走を見逃す(むしろ仕掛ける)保安官。一流の演劇を見るような全編張り切った映画でした。

    ①個性豊かな駅馬車の9人のクルー。
    ②インデアンの襲撃
    ③応戦する駅馬車のクルー
    ④インデアンも必死
    ⑤救援に来た騎兵隊も必死
    ⑥リンゴ・キッドが馬の背に飛び移る。

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