飲食店を営んでいる者です。

初めてのおふたり組が、ボックス席で、なにやらお話をされております。

盗み聞きをするつもりなど毛頭ないのですが、他にお客様が居られない時間帯でしたので、話の内容を共有してしまいました。

どうやらシネコンの音響設備の調整がお仕事の方々のようです。

私は、シネコンの系列によるサウンドの違い、
同じ系列でも、部屋によってサウンドが違うことが、ずっと気になってたんです。



自分が好きな系列シネコン、好きな壁掛けSPの銘柄があるので、
その感覚が正しいのか、それともタダの気の所為なのか？　
もう聞きたくて聞きたくて仕方ありません。

おふたりのお話が途切れたところで、意を決して話しかけたんです。

「あの、失礼かと思いますが、お伺いしたいことがあります。
　音響エンジニアの方ですよね？
　私は、月イチのペースで映画館に足を運ぶのですが、◯◯系のシネコンの音が好きで
　◯◯系のそれは、あまり良くないと感じてます。
　◯◯系でも◯◯ブランドのSPと　それ以外では声の聞こえ方、音楽の響きが異なる
　と感じているのですが、この感覚は正しいですか？　それとも？」　　と。

おふたりは師匠格の方とお弟子さんの関係でした。
その師匠が快く教えてくださるには

「各シネコンに、新しい映画のフォーマットの作品が供給されると、
　それまで他の部屋に漏れなかった音が漏れたり、低音が響いたり、とトラブルが出
　るので、随時調整に回る必要がある。
　系列シネコンによって、サウンドに対する指定値が異なるので　音は変わります。
　SPメーカーによって音は変わります。　部屋の大きさによっても変わります。」
とのこと。



因みに私が好きなブランドは米国EV社製なのですが、師匠が仰るには
「EVは台詞が明瞭に聞こえるので、その部屋で見た予告編は内容がわかりやすい。」
「音楽映画ならJBLがオススメです」　　とのことでした。

丁寧にお教えくださった師匠方には感謝しかありません。　腑に落ちました。

あの時　思い切って、話しかけて良かったです。

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