【じゅん的、九州・山口の巨樹１０選】

注）じゅん的１０選は、１位～１０位の順位を決めるものではありません
　　故に、順位不同で、大方、北方の県から順に並べています


・『川棚のクスの森』山口県下関市豊浦町
　　国の天然記念物、日本三大楠の一つ
　　高さ約２７ｍ、幅は東西約５８ｍ、南北約５３ｍ
　　国内最大の枝張り面積と長さを誇り、一度土に埋もれた枝が地表に出る「飛び枝」などによる枝ぶりの美しさは、日本一と賞されている
　　幹の太さこそ、日本ランカーに及ばないものの、四方八方縦横無尽に、うねる様に枝を伸ばし立ち上がる様は、八岐大蛇をイメージさせる
　　俺的にも、一本の巨樹としてのスケールで、度肝を抜かれた一等賞である
　　現在、枯れた枝葉が目立ち、樹木医の診断で根腐れを起こしていることが判明した



・『衣掛の森・湯蓋の森』福岡県粕屋郡宇美町
　　国の天然記念物、衣掛・全国第６位、湯蓋・全国第１６位
　　宇美八幡宮境内に、国の天然記念物と日本巨木ランキング上位に指定される巨樹が二本同時に存在するという奇跡
　　境内には他にも、洞に入れる巨木など、トータルでＴＯＰ１０にランクイン
　　俺的には、表情豊かな衣掛けの森が好みである
　　上）衣掛の森・下）湯蓋の森




・『武雄の大クス（＋夫婦檜 ）』佐賀県武雄市
　　市の天然記念物、全国第７位の巨樹
　　樹高30ｍ、幹回り20ｍ、枝張りは東西30ｍ・南北33ｍ
　　洞の広さは、およそ12畳で、天神様が祀られている
　　俺的に最も神々しいと思う巨樹で、「ととろのいる木は？」と聞かれのたならば、迷わず武雄の大楠と答える
　　アプローチ右手の竹林もムードあるが、以前は、鬱蒼とした森の中にあったものが、現在は周辺の樹木が伐採整備され明るくなり、神秘性が少し損なわれたのは残念だ
　　同じ境内にある夫婦檜（縁結びの御神木)と併せてランクイン
　　上）武雄の大クス・下）夫婦檜




・『塚崎の大クス』
　　佐賀県武雄市
　　市の天然記念物、全国第３３位の巨樹
　　樹高18ｍ、幹回り13.6ｍ、枝張りは東西18ｍ・南北15ｍ
　　昭和38年に落雷に遭い、本幹の９ｍ以上が失われた
　　根回りは38ｍで、かつては壮大な姿を誇っていたと想像される
　　アプローチのトレッキングも楽しく、洞に入れたり触れ合ったり、俺的に、最も身近に触れ合える巨樹としての評価は一等賞である
　　上）元嫁と息子と愛犬・下）塚崎の大クスの洞の中より




・『男池の大ケヤキ・岩を掴む木・命の木』
　　大分県由布市庄内町
　　男池園地含む黒岳は阿蘇くじゅう国立公園内
　　黒岳原生林は「21世紀に残したい日本の自然100選」
　　男池は環境省指定日本名水百選
　　俺の巨樹巡りは、男池の大ケヤキから始まった
　　メモリアルなその日から、現在は３５年が経過しようとしている
　　男池の巨樹の素晴らしさは、今回エントリーした巨木群中最もネイティブな大自然（原生林）に囲まれているという一点に尽きる
　　同じ黒岳原生林（＝男池園地）にある２巨樹＋１樹をまとめてＴＯＰ１０にエントリーさせます
　　他に、苔むした倒木あり、岩を割る木の根あり見所は満載
　　上）男池の大ケヤキ・中）岩を掴む木・下）命の木





・『藤崎台のクスノキ群』熊本県熊本市
　　国の天然記念物（※国内第６位相当の巨樹含む）
　　巨木群という意味で、圧倒的スケールを誇り、そのトータルの体積で、２位の吹上千本楠（２０選）、３位の宇美八幡（１０選）を僅差で上回り首位であろう
　　巨木群を観たいのならここで、熊本城と合わせて訪れるとよいでしょう
　　因みに、最大のものが、幹周りは20ｍと、全国でも最大クラスであることが近年確認されたにも関わらず、巨木ランキングに載って来ないのは何故だろう？




・『高森殿の杉』熊本県阿蘇郡高森町
　　妖しくも雄々しく枝を伸ばす雄杉と、均整のとれたプロポーションで身体を開く雌杉
　　その巨大さと相まって、奇跡としか思えぬ姿形と共棲は、全巨樹の中でも群を抜いた個性である
　　１０選を５選にしても、この夫婦杉はエントリーします、そのくらい大好きな巨樹
　　某有名女優がこの地を訪れ、パワーをもらった結果、直後に結婚が決まったことにより、特に最近は縁結びのご利益があるともっぱらの評判



・『大久保のヒノキ』宮崎県東臼杵郡椎葉村
　　国の天然記念物、国内第１位のヒノキ
　　幹周り９．３ｍ、樹高３２ｍ、枝は東西３２ｍ、南北３０ｍ
　　俺的巨樹１０選に、単体で選ばれた通り、荘厳で迫力あり、かつ、時には怖さすら覚える程の凄まじい名木
　　平家の落人伝説残る九州の秘境椎葉村にあることと、国内最大のヒノキの木である事が、選出の一つの大きな要因
　　大久保集落の人によると、「檜」はこの集落を開拓し住み着いた先祖と、気が優しい女性の墓印の木であるといわれ、大切に奉られているそうだ




・『蒲生の大クス』鹿児島県姶良市蒲生町
　　国の天然記念物、日本最大の巨樹、日本三大楠の一つ
　　樹齢約1,500年、根周り33.5ｍ、幹周り24.22ｍ、樹高約30ｍ
　　美しき国日本に、四季のある国ニッポンに、これ以上大きな木は一つとして存在しません
　　蒲生八幡神社境内にそびえ立ち、環境庁が昭和63年に実施した巨樹・巨木林調査で、正真正銘日本一に認定
　　言うならば、キング・オブ・ツリー、巨木チャンピオン、「山は富士、人はじゅんちゃん、木は蒲生」と並び称されるものです
　　内部には直径4.5m（約畳8畳敷）の空洞がある



・『佐多岬のガジュマル・御崎神社のアコウ』
　　鹿児島県肝属郡南大隅町
　　上）佐多岬のガジュマル・下）御崎神社アコウ
　　ガジュマル（上写メ）は、平凡社「日本の野生植物」の記述を確認すると、日本における分布域は屋久島以南とあるから植栽されたものだろうか？
　　それにしても、そのサイズと樹勢と姿形は圧倒的で、写り込んだ車（約５ｍ）と比較して、幹周りも２０ｍに届くのではないかと思われるほど
　　単体でもＴＯＰ１０入りさせてもいいくらいだが、俺のお気に入りは御崎神社のアコウ（下画像）の方
　　全くの無名なのが信じられないくらい、奇怪で妖しく神秘的な樹なのだ
　　昼なお暗い鬱蒼としたジャングルの中で、うねる幹を前に、無数に垂れ下がる気根に囲まれていると、まるで、ジャングルの精霊に抱かれているような不思議な気持になる
　　それが、俺的巨樹のＴＯＰを争うくらいに、この樹を気に入っている根拠と理由なんだ