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from: タリーズこだわり調査隊員さん
2022年05月17日 14時18分38秒
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第15回 開発部へ行ってきました「いつでもおいしく飲めるために大事な工程とは?」
こんにちは。調査隊のニッシーです。前回は調合中のさまざまな試作品を飲んでみましたが、今回は試作工程で使われる研究棟内の機械をご紹介します。日頃は見かけないような珍しい機械がありましたので、写真におさめてきました。「へぇ〜、こんな機械があるんだな」と気楽に楽しんでみてくださいね。
開発の流れをおさらい
試作で味をつくったあとにもいろんな工程がある
今回、紹介している開発段階での「手試作」というのは、商品開発の流れのなかでは、序盤にあたります。新商品の企画から発売までにかかる期間は基本的に、およそ6ヶ月。企画自体はその前からと、なかなか時間がかかるものであります。コンセプトができたら、まず開発部門でレシピを検討。商品化へのGO出しが出たら、その後工場での製造方法を計画します。そして、実際に製造工場の大きな機械でテスト。味わいや品質管理、実際の生産に問題がなければ発売に向けた準備を始めます。発売日は決まっているので、その逆算で様々な業務が進みます。
試作はさらに細かくみると、次のような5つの工程があります。前回までのレポートで、味わいがどのようにつくられていくのかをまとめました。
しかし、レシピが決まったこの段階では、まだ「調合液」ができたに過ぎません。この後にいくつもの工程を経て、商品になっていきます。缶やペットボトルで長時間保存できて、いつ蓋を開けてもおいしく飲めるためには、実はさまざまな苦労と工夫があるんです。
なめらかな舌ざわりは「均質化」という工程のおかげ
「調合」した後に行うのが「均質化」。こちらのホモゲナイザーという機械を使って行います。「均質化」というのは、圧力をかけて液の状態が均一になるようにする工程です。調合した液体は、成分の異なる原料を混ぜているため、混ざり方にムラがあります。「均質化」は成分や密度などを一様にし、品質を保つためにも必要な工程なんです。
例えば牛乳とコーヒー。相性がいいイメージですが、科学的には混ざりやすいものではないそう。そのため、それぞれ何の処理もせず容器に入れておくとやがて2つが分離。長期保存した場合、なかなか飲めたものではありません・・・。分離してしまう理由は、それぞれの液体に含まれる目には見えない小さな粒子のサイズ、密度の違いです。「均質化」をすることで、それらの粒子が同じサイズにそろい、混ざりやすくなります。
少し難しい話になりましたが、ただ液体を混ぜて終わり、というわけではないということです。飲む時にコーヒーとミルクが分離したり、口当たりが悪くなったりすることなく、最後まで同じ味を楽しめるのは、この「均質化」のおかげなんですね。
試作段階でも蓋をし、殺菌までする!その理由は...?
「均質化」されても、まだまだ製品には程遠い状態です。続いて、行われるのが殺菌と充填。できあがったコーヒーを、容器に注ぎ入れて蓋をするだけではありません。品質を保つために欠かせないのが、殺菌処理です。こちらは殺菌充填をする機械。ブルーに光っている方が殺菌のための機械です。無菌状態になっている機械のなかで、殺菌された飲料を缶に注ぎ込んでいきます。
菌が入ってしまうことで品質劣化、食中毒などの重大事故を引き起こしてしまうため、飲料に限らず食品の製造時は細心の注意が必要です。
さて、ちょっと別の場所に行くと、下の写真のように丸いフタが付いた機械がありました。この機械ではレトルト殺菌をします。レトルト、と聞くとついついカレーを思い起こしますが、レトルト殺菌というのは、飲料を容器に詰めた後に、蒸気と圧力によって殺菌する方法。これによって、9〜12ヶ月という長期保存が可能になるんです。ただ、菌が死滅するような高温の状態にするため、結果味も変化してしまいます。蓋を開けた時においしく飲めるようにするために、殺菌後の味の変化なども考慮し、逆算して味づくりをしているのだそうです。
試作といってもお料理のようにテーブルの上だけではなく、こうして実際に生産される環境に準じて行われているんですね。
ここまで、蓋をする前に殺菌する方法、蓋をしてから殺菌する方法をみてきましたが、飲料を缶にいれた後は、どうやって蓋をしていると思いますか。この作業も単純にフタをパカッとはめるのではなく、ポイントがあります。
それは、窒素を吹き込みながら蓋をするということ。
これは缶に注がれた液体の上部(ヘッドスペース)にある酸素を取り除くためです。缶の中の酸素を追い出すように蓋をすることで、酸化を防ぐことができます。
ちなみに、試作の段階では、写真のように白い缶に詰められているんです。
さて次回は、今回案内してくれたコーヒー飲料の開発担当にインタビューした様子をお届けします。どうぞ、お楽しみに!-
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コメント: 全31件
from: 野うさぎさん
2022年10月23日 13時51分12秒
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開発部門凄いですね。
以前にも見せていただきましたが(コーヒー色の作業服でしたね)、こんどは殺菌とか、滑らかさなんですね。
想像も付かない工程に、ビックリやら、安心やら・・・
地震を持って、友人にもお話が出来ます。
良かったわ (●'◡'●)
from: だあきちさん
2022年05月25日 16時05分28秒
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味が決まってからもまだまだ工程があるのですね。
均質化については、テレビで簡単に取り上げられていたので、
こちらで詳しく知れてよかったです。
レトルト殺菌のおかげで安全においしい物をいただけるのですね。
技術ってすごいと思いました(^^)
これからは、ありがたくいただきます✨
from: パンテオンさん
2022年05月24日 18時01分00秒
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レトルト殺菌というのは初めて聞きました。
色々と工夫してるのですね・・。
また、殺菌後の味の変化なども考慮し、逆算して味作りをしてるのは凄い!。
時間をかけ、丁寧に作っているのだなと感心しました。
from: ぽ〜りんさん
2022年05月21日 02時14分14秒
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豆の焙煎後の官能試験の段階で、熱処理した後の味の変化を予想して選択を敢えてベストとは違うものにすることはあるのでしょうか。何度もやっていると何となく味の変化を予測出来るようになるとか?
ブラジルみたいなしっかりした味と香りなら熱処理しても耐えられそう。ロブスタ種ならなおのことかな。
味の変化をどうにも出来なくなると、いよいよ香料の出番ってことですかね。
from: たおるさん
2022年05月20日 03時23分33秒
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菌が死滅するような高温の状態にするため、結果味も変化してしまいます。
蓋を開けた時においしく飲めるようにするために、殺菌後の味の変化なども考慮し、
逆算して味づくりをしている
必要な工程での味の変化!
ジレンマもあると思いますが、これで美味しく・安全な商品になるのですね。
こんなに詳細を知るのは初めてなので楽しく興味深く読ませていただいています。
from: ガジュマルさん
2022年05月19日 21時01分48秒
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少しの量を 同じように作るならさほど難しくない様ですが
大量に生産し且つ 長期保存しても味が変わらない技術ってすごいですね!!
殺菌や長期保存に耐えうる 製品を作る大変な努力に感激します!
from: naoneoさん
2022年05月19日 17時28分03秒
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そうコーヒーは溶解ではなく分散。だから大変なんですよね。凄い研究技術だなぁと門外漢ながら思いました。頑張ってください。
from: みかさん
2022年05月18日 11時51分29秒
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牛乳とコーヒーの均質化!家でカフェオレを作っているだけでは分からない苦労が色々とあるんですね(^^)✨
酸化を防ぐために窒素をふきこみながら…という技も♪早速、夫に話してみよう😃✨
from: 翼が欲しい虎さん
2024年08月30日 09時07分58秒
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すごいですね。
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