みなさんこんにちは。
今月のＦＰサプリをお送りします。

落ち葉舞い散り、気づけばあっという間に師走ですね。
さて１２月の給与といえば、所得税の還付金がある場合があります。
ちょっとだけ支給額が増える１２月の給与は賞与とあわせ少しだけリッチな気分になれる嬉しい時期ですね。
"会社員あるある"ともぃえるこの感覚、皆さんも経験ありますか？


さて今回も税金のお話を続けます。
前回触れた103万円の壁＝税金の壁
今回は 税金の壁はそれほど高くない！！というお話しです。


前回のお話はこちら👇
【FPサプリ】パート女性が労働時間を調整するのは？



103万円の壁・・・・壁には３つのポイントがあります。
① 配偶者控除・・・例えばパ－ト収入103万円以内におさめた配偶者を持つ人は「配偶者控除」を受けることができます。その分所得税を少なくすることができます。

② 所得税・・・パ－ト収入103万円以内におさめると、パートをしている本人は所得税がかかりません。

③ 配偶者手当・・・パ－ト収入103万円以内におさめた配偶者を持つ人は、会社から「配偶者手当」が支給される場合があります。その支給要件を103万円以内と設定している会社がある。


つまり、パートで働いている妻が収入を103万円以内におさめると、

・本人は所得税を払わなくても済み、
・夫は配偶者控除の適用で、税金が安くなり、
・さらには会社から手当がもらえる！

これゆえに、パート収入を103万円以内に抑える方が多いというわけなんですね。





しかし、必ずしも103万円に抑えた方がよいというわけではありません！

① 配偶者控除・・・103万円を超えて配偶者控除の適用がなくなったとしても、かわりに配偶者特別控除が同額で適用できます。納税者本人の税額に変化はありません。但し納税者本人の合計所得金額や、配偶者の所得に応じ控除額が減少あるいは適用不可となりますのでご注意ください。

② 所得税・・・年収が103万円を超過しました！所得税はどの位でしょうか？
例えば５万円超過した場合、税率は5％で所得税額は2,500円です、この程度の額であれば給与が増えた方の効果が大きい気がします。また生命保険に加入して保険料を支払っていれば生命保険料控除が使えます。生命保険料控除額が超過分を上回れば、所得はゼロ、イコール所得税は課税されません。

③ 配偶者手当・・・配偶者手当の支給要件は、時代の変化に応じ、改正されているケースが多く、103万円以内を支給要件とする会社は相当数減少している傾向にあります。（ご自身あるいは配偶者の会社の規定を確認してみてください）全く関係ない場合もあります。


いかがでしょうか？
上記①～③を考えるに、"103万円以内に抑える"メリットはさほど大きなものではないと思われます。就業調整が必要かどうか？判断する際の、参考にしてください。




（参考）
収入・・・入ってくるお金の総額を指します。サラリーマンやパート・アルバイトであれば税込年収のことです。1/1～12/31が年間収入の計算期間です。
所得・・・入ってきたお金（収入）から必要経費や給与所得控除などを差し引いた残りの金額を指します。例えば給与所得者であれば、給与所得控除を差し引いた残額が「給与所得」となります。